02


「イタリア?」


「はい。ミラノのね」


「精々、頑張るのだよ。俺も・・・一人でも頑張るから」










テンション上げろって空が怒ってる。
だからってお前に怒られる筋合いないぞって、心で思い切り叫んでた。
貴女が笑うから、俺も笑うのだ。
だから、今だって笑ってる。
もう十分だろう?









小学校の時の社会の先生って…女だったか?
名前、忘れたが。
小学校時代の地図帳なんて、引っ張り出してみて…。
イタリア位、頭に入ってるが、懐かしさの余りに広げる。









「ぁ…あった」










小さく『イタリア』と書かれたところに、赤ペンで○してた。
日本と一本の線で繋ぐと、こんなに短いのに。


切なさは増すばかり。
応援心も増すばかり。


只…ほんの少し…。









「…サミシイ…?」










消しにくいモノって、この世にはごまんとあって。
けれども、躍起になって消そうとしたら、取り返しがつかなくなる。


だから、ゆっくりゆっくり…消そうと思う。
普通の消しゴムだと…。



消えないんだけれども-----。




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