Last


消しにくいモノって、この世にはごまんとあって。
けれども、躍起になって消そうとしたら、取り返しがつかなくなる。


だから、ゆっくりゆっくり消していくんだ。
例えば、淡く淡く…最初から淡いモノならば。


ゆっくりゆっくり普通の消しゴムで。
消したくなくても、消さなくては。




「届いた一通」の手紙。
宛先は俺。
綴られている、貴女の温もり。
もう、二年以上経つか?









「お久し振りです」




「お元気ですか?」









今日会えるって事、頭に叩き込んで。
指折り数えてた。



もういいのだよ。
躍起になって消さなくても。
今度はハッキリと描いて行こう。
ポスターカラーで。
淡さなんてない。
ハッキリと、俺を現してくれる色で。

もう、色エンピツは仕舞っておこう。





な……?




貴女と笑ってる今が、在る------。









fin…xxx
2012/07/27:UP
梅雨明け宣言、真夏に向かい夢を籠めて。


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