林檎を飾り切りをした残りの林檎を皮付きのまま、白桃にブルーベリーの残りも透明のティーポットに詰め込む。
ニルギリの茶葉で濃い目に淹れた紅茶をゆっくり注ぎ、時計回りに3回踊らせた後、しっかり蒸らす。

目の前には渾身のフルーツタルトが陣取る。
桜の花、薔薇の花弁に飾り切りした林檎、敷き詰めらた白桃にしっかりとした粒のブルーベリーにラズベリー。
星の形のキウイにマンゴー。
タルトのクリームのカスタードも我ながらしっかり作れたと思う。

エプロンを取り外し、後はケーキボックスの蓋を閉めるだけだ。
夜中の逢瀬には、未だ2時間程度の時間がある。
いつでも出れるように、着替えは済ませてあるので、後はメイクだけだ。
バッグも準備済みなので、時間に余裕がある。
ティーポットの中のフルーツフレーバーティーはホッと一息入れ、逸る気持ちを抑制してくれるのだ。


「すっごいねー!君が作ってくれたの?」


嗚呼、背筋が…凍る------。



fin…xxx
2016/10/13:UP


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