冷たい君への想い。


「堺さん…暑いッス!本当に暑いッス!」

あちこちから蝉の鳴き声が聞こえる8月の昼下がり。俺は堺さんと一緒に堺さんの家を目指して歩いていた。

「あぁ、暑い暑いウルサイ奴だな…つべこべ言わずに歩け!」

何回目だろうか?もう、分からないぐらいそんなやりとりを繰り返してる。
言うなと言われても出てくる言葉は「暑い」しかなく、1人でブツブツと「暑いー 暑いー」と呟いていると堺さんが急に「あっ、そうだ、世良。今日、冷蔵庫にカルピス冷えてるぞ」と俺に投げかけてきた。

えぇ?堺さん家にカルピス?ジュースがある?一瞬、頭の中がパニックになったけれど、ふと、先日呟いた“あのこと”を思い出した。

触れようかと思ったけれど、このことは胸にしまっておこうと思い俺は「わーい!カルピス!!」と叫びながら堺さんを置き去りにして駆け出した。

--------
@k_sera20 今日は今年一番の暑さになるって!みんな、気をつけてねーこんな日はカルピスが呑みたくなるのは俺だけ?(笑)
--------

そんなつぶやきから始まる物語。

********

「140字でつぶやく。」

それくらいのルールは知っている。世良や丹波などから誘いを受けたが、イマイチ始める気になれず長いこと保留したままだった。

オフ日にそんなことを不意に思いだし、どうしようかと世良のつぶやきを眺めながら考えていたら偶然、更新があった。

…世良、カルピス好きなのか。

そういえば、今日の特売品で安売りしてたっけな。ついでに買っといてやるか。とか考えながらパソコンの電源を落とすと、俺は買い物に出掛ける準備を始めた。



** あとがき **

夏の間に書けた!やったよ!!

「セリーのつぶやき」から話を膨らましたお話です。

…こんなサイトなのに商品名使っちゃうとかダメだよね。本当にスミマセン。

堺さんの伝わりづらい優しさにカンパーイ!!ww

2012.08.20



散文置き場に戻る
あだ桜TOPに戻る



「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -