ちびドリ(3/3)
差し出された“何か”をよく見てみると、そこには「ETUサイン帳」と書いてあった。
俺はそれを受け取り、パラパラと中を見ているとドリさんに「選手のサイン、集めてるんだ。世良もサインしてやってもらえるか?」と声をかけられたので、俺は「勿論!!」と言う代わりにちびドリくんから笑顔でペンを受け取るとサラサラ〜とサインをして、サイン帳をちびドリくんへと返した。
すると彼は満面な笑みで「ありがとう!!」と言いながら俺に抱きついてきたので「あぁ、子どもって可愛いな」と思いながら頭を撫でていると「さぁ、サインも貰えたし帰るぞ」とドリさんのお兄さんがちびドリくんそう、に声をかけた。
一緒に手を繋いだま玄関まで行き、今度は試合会場で会う約束をしてから、手を振りながら見送ると一気力が抜けて思わずドリさんへと寄りかかってしまった。
早くちゃんと1人で立たなきゃと頭では分かっていたけれど、上手くカラダが動かせなくてそのままドリさんに寄りかかっていると今度はドリさんが俺の頭を撫でてくれた。
「朝から色々悪かったな、世良」
「もう、ドリさん部屋に居ないし…「自分はドリだ」って言われるし…気が動転している最中に「ママ!!」って言われたときはドリさんの隠し子なんじゃないかってちょっと本気で思っちゃいましたよ」と笑いながら伝えるとドリさんは「なんだ、気付いてたか…実は俺の隠し子で育てて貰ってるんだよ」とどこかシリアスにでもちょっと笑いながら部屋へと戻っていったので、「ネタでももう、やめてー」と叫びながら俺もドリさんに続いて部屋へと戻っていった。
[前 / 後]** あとがき **
長い…長い…長かった。
でも、やっとやっと書き終わった!!!!
実はもう半年以上前からチマチマ書いてたお話なので今はやっと形になったことが嬉しくて…嬉しくてたまらないです!!
長い長いお話を最後まで読んでくださって…本当に本当にありがとうございます!
…家族ねつ造、楽しいww
2012.02.08
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