オソロイ


赤崎の家で2人でまったりしていると「世良さん、コレ」といきなりポイッとプレゼントのような小さな包み紙を渡され「なんで、急にプレゼント?」と思いながら赤崎の顔を見ると「…俺、風呂入って来るッス」とはぐらかすように俺の前からスッと姿を消した。

疑問だらけの中、ゆっくり包み紙を開けるとそこには、最近「好きだ」とあちこちで連呼していた下着ブランドのパンツが入っていた。
バッと両手で広げながら嬉しくって思わず色んな角度から眺めたりしていると、赤崎が俺の為に選んで買ってきてくれたかと思うと本当に嬉しくって、今すぐにでも叫びだしたい気分だった。

そんな事を考えていると「世良さん、風呂どーぞ」と赤崎が風呂から出てきたので、とりあえずお礼を言おうと赤崎を見ると上半身は裸で首からバスタオルを下げ、今自分が手にしているのと同じ柄のパンツを履いている赤崎がそこに居た。

「赤崎…ソレ」と赤崎の履いているパンツを指差すと、赤崎は「世良さんがお揃いが欲しいってこの前言ってたから指輪もネックレスも流石にマズイと思ったんでコレにしたんッスよ」とちょっと照れくさそうに教えてくれた。

「覚えててくれたんだ…赤崎、ありがとう!!」

「喜んで貰えたなら良かったッス。…そうだ、世良さん試合の時とかにコレ履いて来ないでくださいね?」

「えぇーなんで?良いじゃんか、お揃い!!」

「お揃いのパンツなんて履いてたら気持ち悪いじゃないッスか。その辺、ちゃんと考えてくださいね?」

「…買ってきたのお前じゃんか!気持ち悪いってなんだよー」

「“ON”と“OFF”は別ッスよ。それくらい分かってくださいよ。……世良さん、良いから風呂!風呂に早く入って下さい!!」と半ば強引に赤崎は俺の背中をグイグイと押して風呂場へ追いやったので、この話は歯切れ悪かったがコレで終わりとなった。

この後、俺は釈然としなかったが風呂に入り、貰ったばっかりのパンツを勿論風呂上りに直ぐに履き、赤崎とお揃いの格好でその日は眠り就いた。

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数日後

今日の俺は久々に先発での出場が決まってて、しかもこの試合に勝つと順位が1つ上がる大事な一戦だった。

朝、タンスを開けながら何を着ようかと悩んでいると赤崎から貰ったパンツが目につき、少し悩んだものの、お守り的な感覚で俺は履いて行くことにした。

スタジアムに着き、ユニフォームに着替えていると誰とはなしに「赤崎と世良のパンツがお揃いだ!!」と言われ、赤崎のパンツを急いで見るとあんだけ人に忠告していたのに赤崎自身もお揃いのパンツを履いて来ていた。

俺たちは目を見ながら周りにバレない程度に苦笑しあい、気付くとほぼ同時に
「偶然ッスよ」
「たまたま被っただけッス!!」
と言ってしまい、更にみんなに仲良しだとからかわれる羽目になってしまった。

その日はみんなで笑って終わったものの、なんでだか知らないがそのままETU内でこのパンツが流行ってしまい多くの人達が俺達と同じパンツを気付いたら履いていた。

折角、赤崎がくれたお揃いのパンツだったが、どちらのせいでもなく互いのせいで「お揃い」は呆気なく終わりを迎えた。





** あとがき **

とりあえず「お揃い」物が書いてみたくて書きました!!
ザッキーはセリーが履きたいからと言っていますが、きっと本当は赤崎自身が履きたかったから買ってきたんだと私は思ってますw


1520Hit、本当にありがとうございます!!まさかこんなにも何事もなく、スムーズにサイトが続けられるとは思っていなかったので嬉しくなってしまったのでこんな事…してみます!!

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期限は設けません。いつまでもフリーです。気になったその日からガッツリ貼っていただいて結構です。
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みなさんに本当に感謝感謝の「1520Hit」です!
本当にありがとうございます!!
そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします!

2011.10.18



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