Happy Milk Tea


クラブハウス内にある自販機で買ってきた甘い…甘過ぎるミルクティーを呑みながら2階デッキでジュニアチームの練習をぼんやりと眺めていた。

今日、俺は練習とは言え一人でミスを連発してしまった。
みんなはそんな俺を指を差しながら笑ったり、励ましてくれた。
その時は笑ってごまかしていたが、いざ練習が終わって冷静になってみると辛さに耐え切れなくて一人落ち込んでしまった。

堺さんに注意?されてからは食生活もなるべく小さくても気をつけるようにしてきたから、こんな甘ったるいミルクティーを呑むのは久しぶりだった。

俺は上手くいかないときや元気がでないときはミルクティーを呑むと決めていた。
ゲン担ぎって言うか、昔からなんとなく呑んでしまう癖みたいなものだった。呑み終わったらその悩みごとはもう考えないようにするとも自分ルールで決めていた。

「あぁ、こんなところ堺さんに見つかったらまた、バカにされるな…」なんて独り言のようにボソッとつぶやくと背後から「…俺がどうしたって?」と急に声をかけられ、ビクッとしながら振り向くとそこには堺さんが居た。

俺がしどろもどろしていると堺さんは「世良、そんなもんばっか呑んでると太るぞ!!まぁ、俺的には太って欲しいけど」と想像していた通りにツッコミを入れられてしまった。

「最近はちょっとかもしれないッスけど、食生活とかも気にしたりしてます…これは元気がなかったらから久々に呑んだけッス。。。」と堺さんには絶対に言い訳にしか聞こえないだろうけど、俺はそう小さいな声で反論してみた。

「俺にだって上手くいかないときだってあるし…あと、俺にも世良の「ミルクティー」みたいな食べ物があるし…そいうのって大事だと思う。明日も負けずに頑張れよ」と堺さんはそう俺にと告げると、「じゃーな、世良!お疲れ!!」と踵を返して帰路に就こうとしていた。

俺は急いで堺さんをひきとめると、お礼もそこそこにふと疑問に思った堺さんの「ミルクティー」が気になってしまってつい、聞いてしまった。

なかなか堺さんは教えてくれなかったけど、しつこく何度も聞いていると観念したのか消え入るような声で「……イチゴパフェ」と教えてくれた。

「堺さん…パフェなんて食べるんッスか!?!?」

「……俺がパフェ、食っちゃいけないのかよ!!」
「いや、そうじゃなくて…堺さんが甘いもの食べてる姿なんて想像がつかないんッスよ。。。」

「そんなこと言われたって、好きなんだらしょうがないだろ……」

「堺さん、可愛いッスね!!今度、一緒に連れてってくださいね!!」

「なんで、俺が好き好んで男2人でパフェ食べに行かなきゃいけんだよ。そもそも、気持ちわりーだろ」

「……えぇー堺さん、良いじゃないッスか!」と話を振ろうとしたら、堺さんは既に俺に背を向け、帰るために歩き始めていた。

俺は足元に置いておいた鞄を急いで手に取ると堺さんを走って追いかけた。

「堺さん、絶対…絶対に連れてってくださいね!!!!」

「あぁーもう…分かった、分かった!今度、連れてってやるから…」






** あとがき **

…スンマセン。途中からは完璧に堺さんにパフェが食べさせたくて作ったお話ですww

元気がない時とかにミルクティーを呑むのは私の癖?だったりします。

セリーと堺さんが大きなパフェを2人で食べてる図って可愛いですよね♪w
しかも、堺さんはちょっと周りの目とか気にして恥ずかしがってたりしてさw
セリーはセリーでそんなのお構いなしで能天気にバクバク美味しそうに食べてれば良いww
…今回のこのお話、実はなんとなーく「食べに行く編」も書けたら良いなぁーなんて思ったり思わなかったりしています。

2011.09.18



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