気温差地球滅亡説


「あっちーなー 5月だっていうのになんでこんなに暑いんだえーコラ!!昨日は寒いくらいだったじゃねーか!!」

練習に入る前、いきなりクロさんがそう叫びだした。
確かに、天気予報で今年初の夏日になるか?ならないか?と言っていたくらい5月にしては暑す過ぎる日だった。
それよりも昨日は雨が降り、肌寒いくらいの気温だったのでこの気温差についていくだけでも精一杯だった。

「クロさんの言う通りッスよね、ドリさん!!」
俺はそう近くに居たドリさんへ声をかけたが「まあな、でも晴れてくれただけありがたく思わないとな」と大人の返しをされてしまった。

俺は懲りずに「きっと…地球はもう壊れちゃってて、このまま滅亡しちゃうんじゃないかな?なんて今朝考えちゃいました…」なんて、おどけながらもちょっと真剣に言うとドリさんは「…お前は無茶苦茶だな」なんて言いながらも俺の話を聞いて、笑顔を返してくれた。

「…俺、まだ死にたくないッス!!まだまだやりたいことが沢山あるし…ドリさんはどうッスか?」

「そーだな…」と少し悩んだ後でサラッと「今、死んでも良いかなー」と言ってのけた。

「えぇぇえぇー」と言いながら、ドリさんの顔を覗くと「選手としてはまだまだ、続けていきたいけど、でも、いろんな舞台で活躍できたし…思い残すことはないよ」とまたしても、大人の返しをされてしまった。

「いいなぁ、日本代表として活躍してた“守護神”だから言えるコメントッスよねー 俺もそんなこと言える選手になりてー」と軽く叫びながら言うと、不意にドリさんの手が俺の頭へと置かれ「世良なら出れるって信じてるよ。頑張れ」と言いながら、2〜3度軽くグシャグシャと撫でられたかと思うと、そのまま黙って別の場所へと普通に歩き出して行ってしまった。

「……だから、やっぱりまだ死ねないッス!!」最後にそう小さくなっていく「守護神」の背中につぶやいてみた。

そんなドリさんの背中を見つめていると、色々と経験している“守護神”の言葉を信じて頑張ろうと更に思えた。







** あとがき **

小ネタレベルのお話で申し訳ありません。

社内でこんな会話をしていた人がいたのでそのまま元ネタとして使わせていただきましたw
今日はセリーが大人気だなw
他の方々も頑張っていきます!!!!



2011.05.15



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