じゃあ行ってくるぜーとミシディアを出発してしばらく。セシルは、両隣にいる子どもたちの戦い方に驚きを隠せなかった。 「ねぇちゃん、離れてろよ!サンダー」 「はいよ。」 ズーを蹴り、推進力を得て直ぐに、サメラが戦っていた場所に、雷が落ちた。雷がないのを確認して、サメラはまた地を駆けて背負っていた大刀でズーの首を切り落として、地を踏んだ。 「凄い…」 「簡単な連携のいる戦闘は、サメラさんに教えて頂きましたの。」 「他に何人かさわりは教えた。とかとお伺いはしておりますわ。」 武器を収めたサメラは和に加わった。どうした と聞くような表情でサメラはポロムを見つめれば、サメラさんに戦い方を教えて頂いたんですの。とそれで理解ができた。 「今度、僕と手合わせしようよ」 「…構わない。何なら今するか?」 どうせもう直ぐ夜になる。この当たりでテントをはらなこればいけないだろうしな。とりあえず一塊ならすぐに終わるぞ? 「サメラ。」 「まぁ飯食ってからにするがな」 食べれるときに食わないと、えらいめにあうからな。と息ついて、サメラは荷物を下ろした。 「そうだね。そうしようか。」 「食ってからだからな、パロム」 「ちぇー」 口を尖らせてパロムはつまんなさそうに、腕をくんだ。なぁねぇちゃん。と話を振られてサメラはどうした?とパロムと同じ高さにしゃがみこんで聞く。 「どうしてねぇちゃんは戦うんだよ。」 「キャラバンの意志だからかな」 働かざる者に飯はないんだ。だから、その手段の一つだ。まぁ、色々おまえ達に言えない事をしたがな。ま、今よりも大きくなったら教えるかもな? 軽口を叩きながらサメラは瞬く間に寝床を作り上げ、魔除けのための清水を振りまいた。 「いきるためにおまえ達は何をするかは、よく考えろよ。」 あくびを一つ零してサメラは寝床に荷物を転がして首をパキリと鳴らした。その手に模擬の武器を握りセシルを見つめた。 「飯の前に軽くな?」 「あ。あぁ。」 そんなこんなで始まった模擬的な手合わせはサメラの圧勝で終わった。文字通り地につかせ、伸ばしてサメラは満足そうに頷いて、夜飯にとりかかるサメラの姿があった。 「ねぇちゃん怖ェ」 と一人呟くパロムがそこにいた。 前 戻 次 ×
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