-永遠なんてない。

スカウト!ブルーフィラメントのために。
書けば出る信者のため、書いた。
あなたに書いてほしい物語さんを使って。
スカウト★5月永レオを次の10連で絶対に引くマンさんには「それは偶然だった」で始まり、「永遠なんてない」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば11ツイート(1540字程度)でお願いします。

それは偶然だった。はたまた必然だ。いや、やはり偶然だろうか。撮影合間の休憩時間。台本以外の文字を渇望した俺は本を探すためにふらふらと歩いてた時、聞きなれた声が俺の聴覚に届いた。
おや、もしかして?なんて推測する時間なんてコンマ0秒ない。もはや肉体の条件反射、聴覚が音をとらえた瞬間に俺はつられて音の方によった。そうしないと捕まえられないのは過去の経験からくるものなのだ。なんて、末の子が言ってたのを思い出した。音の方をたどっていくと小さな憩いのスペース的な所で我らが王。月永レオがそこにいた。地面に寝転がり、そのあたりで拾ったような木の枝をペンのようにして地面に傷をつけていく。鼻唄混じりに環境を崩していってた。しばらく眺めていると、地面を傷つけるのをやめて、考えている。今だ、といわんばかりに俺は喉を開いた。

「レオ。」

そう呼び掛けると緑の瞳が見えた。沖縄ガラスを連想させる緑色は、俺をとらえた瞬間に嬉しそうに月になり俺の名前を呼んで駆け寄っていつものご挨拶を一つ。

「どうしたんだ?こんな…こんなところ?ここどこだ?」
「レオの家の近くだよ。」
「どうりで見覚えがあるわけだ。」

見覚えがないほうが怖いんだけど。そういえば、どうしてこのあたりに?本を買いにふらふらしてたらレオの音が聞こえたんだ。必然だな。犬も歩けば棒に当たる。それ、使い方間違ってるよ。
何事も動かなければ始まらない。だとかそんな意味合いだったはずだ。そういうことを伝えれば、いいじゃんと一蹴された。そうじゃない、言葉は正しく使えとは言わないが、誤用はゆるされない。

「そういうところはセナに似るんだなあお前は」
「俺の草履の一個だよ。間違えちゃいけないの。俺もそうそう修正できないんだからさ。英訳をしてるわけじゃないんだし、これぐらいはね。」
「そうだ、なぁ。うち寄っていくか?ルカたんが会いたがってるんだ。」
「本を買ったらすぐに戻らなきゃいけないんだけど。」

俺の時間はそんなに残されてない。電話を一本入れておけばいいのだろうけれども、自分で言った時間だったりするので、変更するのも後ろめたさを感じる。

「撮影ってどこでやってるんだ?」
「あっちの方の大きな公園だよ。大きな船みたいな遊具があるところ」
「あそこな、あとで最短ルートを教えるからさ行こうぜ。」
「行くって、ちょっと人の話聞いてた?」

そういうとお前はずっと働きっぱなしで、俺のルカたんに会ってくれないんだもんな。俺のお願いだって聞くつもりないだろ?
お願いされたら、弱い俺だけどなあ。なんて思いつつ、俺は折れる。何度かレオを送り届けるときに会ったことはあるけれど、そう会ってくれ。なんて言われるような間柄ではないはずだ。そう考えれども、レオは俺の手を掴んで走り出す。

「っていうか、レオ。今日『Knights』のレッスンする日じゃなかったっけ?」

いつもの学院の制服を着ていることに気がついて、俺が指摘をすればレオは俺の手を離して自分の頭を抱えだした。どうやら、俺の言葉で今日がレッスン日だと思い出したようだ。

「おい、一緒に学院に行くぞ。」
「いや、俺撮影の合間なんだけど、一緒にセナに怒られてあげるから、とりあえず俺と一緒に撮影場所に行こう。」

セナのバイクならここもあっという間だろう、と俺が算段をつけて、携帯を取り出す。事情を説明するためにセナに連絡をいれて、撮影場所まで迎えにきもらう都合をつけてもらったのだが、撮影場所で俺もレオも二人で説教を受ける羽目となった。セナが満足したら終わるかなら!なんて声高にレオが言うから特大の雷が落ちて俺は学習する。セナの前で言っていけないワードとして、登録する。永遠なんてない。

/back/

×