光輝★騎士たちのスターライトフェスティバル-4e

どこもかしこも鬼神迫るようなパフォーマンスだったのか、順当な位置だったのだけれど、すーちゃんはそれが不満そうで、ふくれているので俺はすーちゃんを巻き込んで遊んだりして表情をころがす。今回のイベントのうわさ話をしているとレオがそろそろだぞー。なんて声をかけるので、はい、気分転換おわりー。と俺は踵を返した。

「相変わらず。オンオフが激しいわねぇ。」
「んー今はニュートラル寄りだよ。ライブ中は楽しむことにしてるけど。」
「色んなこと考えながらよく動けるわね。」
「昔から、培ってるからね。」

人の目の集め方、意識の持たせ方、だとかは無意識に計算しちゃうぐらいだよ。カラカラ笑うけれども、自分自身アドレナリン出ているのがよくわかる。

「よし、出番だ。派手にやろう。いけ!文哉」
「まっかせなさい!」

ステージに飛び出すと同時に歓声が聞こえる。まだ幕があいてなくて、スタッフたちがステージ設営に走り回っている。ふと振り返ると、ナルくんが元気なさそうなので、そのぶん俺が動いて目線を攫うように仕向けようかと考えたが、どうもその必要はなさそうっだ。

「舞台の幕が動くよ。文哉前行きすぎない!」
「はぁいセナ!」
「うれしがらないはしゃがないの文哉。」
「跳び跳ねないの」
「えー」

「大丈夫よ、安心して文哉ちゃん。こういうときの泉ちゃん、だいたい嬉しいんだから」
「なるくーん?」
「だって、事実じゃないの。ねぇ?」
「ほら、舞台の幕が開くよ。今日も、俺達を見にきてくれたありがたい人たちが、星の数ほどいるんだ。無様な姿を晒さないでよねぇ、クソガキども。と文哉。」

俺がクソガキに入るなら、りっちゃんもだし、同い年だからセナもだろ。と言うが、無視され、舞台の幕が開き出した。俺は仕方なく所定の位置について、踊る準備を始める。

「まぁ、今日は俺達から捧げましょう。聖なる夜と、素敵なひと時を。貴女に。そして祝いましょう。今日という夢のような一日を。」

っていう後ろでみんな思い思いに喋ってたりしてないでよ。俺は時間をかけて練り上げるタイプだから即興文章なんてレパートリーないの!!やめて、基本的になんでもできる子だけど、平均点だけしか出せないんです!っていうか、そっちはいつまでみんな喋ってんの!内心パニックになりながらも、俺は笑ってごまかすことにした。



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