光輝★騎士たちのスターライトフェスティバル-2


レオが舵切りだしたので、俺の持っている情報を開示する。ついでに、あのいけ好かない転校生の思考もトレースしつつ、今回のおおよその形式を掻い摘んでいうと、納得された。作戦はりっちゃんがやるというので任命を行ったので、俺はいつもの通り全体の補助だ。まぁ、パートも補助だし、まぁね。裏方大好きだよ。ただし、レオとセナ限定だけど。

「どいつもこいつも、得票数奪えばいいんでしょ?前と変わらず秘策はあるんだからねぇ。」
「秘策?」
「俺がソロパートする。」

基本的にないものだから、レアなんだよ。俺のソロ。この間やったけど、いつもよりもだいぶ多かった。おひねりかとも思うけど、ちょっと凹んだ、が、また使える方法だとは認識したので、どうしようもないことはないだろうけれど、とっておきとして認識してよ。としておいた。まぁ、稼ぎのブースターとでもいうべきじゃないのかな?

「血なまぐさいっていう話の後に、通り魔並の問題発言よねぇ。」
「そうかな?使えるものは何でも使おうよ。」
「うん、よしわかった。クリスマスパーティをするか。」

今までの空気を全部ぶち壊すかの発言に俺は近くにいたレオに視線を向けた。すーちゃんはまだ振り回されなれてないのか、唐突にと驚いてるが、レオの唐突は度が過ぎてたりするものもあるので、まぁ、今回は楽な方だろう。

「クリスマス当日はもちろんその前後は【スタフェス】に忙殺されるだろ。だから、パーティをするなら今のうちじゃん、せっかく全員集まったんっだし、聖夜を祝おう」

そういって嬉しそうに言うんだから、叶えてやりたいな。って思うのが犬の定め。真面目な議論もある程度してからね。と釘を指しておくのも忘れない。レオは半分ほどきいたが、プレゼント選びは絶対に今だ。と聞かないので、俺達は打ち合わせをあとにすることにして、レオの命令を聞くことになった。『王さま』の命令は絶対ー!とか言われたらこたえるしかないじゃんね。そうしてレオはいろいろと支持を飛ばすので、俺には何が飛ぶかと思ってたら俺はレオとナルくんと一緒にパーティグッズの調達だってさ。いいけど。
ほらほらいくぞ。と俺とナルくんの手を引いて歩く。思った以上に強く引くから、ナルくんが痛みを訴えながら足を鳴らす。レオはこの歩行のリズムが嬉しいのかきらきら星を歌い出す始末だし。うん、モーツァルトって嫌いって言ってなかった?いろいろと言っているので俺はうなずいて聞くがどうも原典はマザーグースらしい。全くいろいろある様子で理解が追いつかない。わかった一回アウトプットさせて、頭の中入り切らないからさ。

「で、話したいことっていうのはなぁに?近頃、アタシあんまり『Knights』の活動に身が入ってないしねェ。そのあたりお説教されちゃうのかしら?」
「ずっと引きこもって活動に参加してなかったおれが、ちゃんと『Knights』を支えてたお前らに背供する資格はないだろ。」
「え?じゃあ何でアタシを選んだの?」

俺に振られても困る。わっかんね。と首を傾げて俺は知らないをアピールすると、文哉ちゃんはこういう子だったと匙を投げられた。ひでぇ。

「口説くつもりなら勘弁してよねェ。アタシの好みは気品のある大人のひとだから。」
「遠回しにおれたちを子どもっぽいって言ったな!仕方ないだろ背ぇ伸びないんだから!なぁ文哉」
「俺だって好きでこの身長じゃないよ。」

手足のもうちょっと長いナルくんぐらいほしいんだけど。じとりと見上げると、あら?コンプレックス?なんて言われたけど、ちびなの気にしない男っていると思ってんのか!?凹むと謝られたけど、謝られて身長は伸びるわけでもないので、俺はひっそり心で泣いた。
そんな俺は放置されながらも、ならちゃんとお行儀よく年相応の振る舞いをしてよ、普通に世の中にちゃんと出たとき苦労するわよぉ。ていうか、『王さま』もうプロの作曲家として、仕事をしてるんでしょ、変名を使ってるみたいだけどねェ、そんなんで大丈夫なの?となるくんは俺までえぐってくる。
悪かったな。俺が絵本作ったりして。悪かったな、俺が児童文学作ったりしてさ。エッセイだけで食うの難しいんだよ!このやろう。二人の視界の端でうぐうぐうめいていると、もしかして文哉もなまえ変えてるのか?と言われたので、はぐらかすわけにも行かないので、肯定したら、めちゃくちゃ謝られた。悪かったな。

「って、何で、こうおれたちがナルに悩み相談してる感じになってるんだ!お前の話が聞きたいんだけど!」
「そういわれても、話すことなんてないわよ?」
「そんなわけあるか、誰でも一冊は本をかける。人間の数だけドラマがあるんだ。」
「その理論で行くと、俺はいままで何冊書いたか。」
「わかった、文哉ちゃん。一旦話がややこしくなるから黙って。」

はい。俺は口をつぐんで、二人を見る、あれあこれやと言っているので聞きながら、携帯で情報を調べる。たぶん、いつものグッズ店でもいけばだいたい揃ってるだろ。総判断取りながらレオの行動パターンについて巡らせる。
レオはどうも、ナルくんについて知りたいらしい。まぁ、こういうのって本人と腹割って話したほうがだいたいいいので、俺は傍観者に務めるけど、何で俺いる?その疑問だけがずっとひかかった。
「お前もな、文哉。おれ達に対して格好つけなくていいからな。」とか言うけど、なんでいま言うのかなぁ。俺はほどほどにしまーすと。見当違いであろう返答しつつ、これから雑貨屋いくぞ。と指示を出した。犬なんで先頭歩きますよーだ。

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