俺とスカウト ゴンドラ 5e
朔間と大神、俺とつむぎくんにあんず。なんとも不思議な組み合わせで校門を出ると、また大神が吠えていた。げんきだねぇ。と思いつつ俺はつむぎくんと晩御飯の相談をする。そうめんでいい?野菜何にしたい?と広げていると、また大神が吠えた。
「晃牙くんと零くんは仲がいいですね〜零くんは今も昔も後輩に慕われていて羨ましいですね」
「君のところが特殊すぎるよ。な、あんず。」
「それは……なんとも……」
「俺なんか後輩から先輩とは思われていない仕打ちを受けることがありますからね。」
「夏目には言ってるけど、あんまり聞いてくれないんだよなぁ。」
善処する。はまともに取り合わない。の側面を持っているので、つむぎくんにアザが出来たら、考えよう。と俺は思う。いや、夏目でも俺は言うよ。と思っていると、朔間がするりと入ってくる。つむぎくんもそれを言いつつ、不思議ですね。と言ってのけた。
「元『五奇人』と元『fine』そして『一閥』が仲良く一緒に帰っておることかや?当時を知っている子が見たらビックリするかもしれんが」
「あぁ、いえ。そういうことではなくって、さっきまであんなに激しく降っていたのに、いつの間にか上がってるじゃないですか」
「……まだ、変なこと考えてない?」
「いえいえ、むしろその逆ですよ。不思議と気分が落ち着いているっていうか。」
さっきまであんなに不安だったのに、今はぜんぜん気にならないんですよ。これってゆらぎくんの効果ですかね。いやいや、俺に聞かれても。当たるもっ八卦っていうじゃんねぇ。自分の意識の問題とも思わんのじゃな、いいかげん説教するのも面倒になってくるわい。ほんとそれ。
俺の経験上だけど、まあまだつむぎくんの今日は終わってないのだから、不運は続くだろう。そしてその横にいる俺も巻き込まれるんだろう。うん、まぁ昔と比べたらこれぐらいの不運なら別になんとも思わないし、いいんだけど。他の人巻き込むのよりい何十倍ましだし、俺のラッキー方向はだいたいゆらぎくんのいる方向ですからね。って言うぐらいのラッキーを持っているらしい。しらないけど。まぁ、当たらぬも八卦なのでどうでもいいことだと俺は思っている。
「晃牙くん、晃牙くん。晃牙くんは何座ですか?」
「誰が教えるかよ。」
「蟹座ですよ、青葉先輩。」
「えっ?蟹座?あんずちゃん、それは本当ですか?」
あぁ、また始まったよ。と俺はあきれてると、つむぎくんは大神を俺の救世主とか言い出すので、俺は頭を抱えるし、どんなに遠くてもついていく。とか言い出した。まって、それ俺も巻き込まれるパターンだから。おいやめろ。大神逃げろ。俺は声をあげる。構ってもらえないおじいちゃん朔間も参戦しだしたので、俺は今日何度目かもわからないため息を吐く。
「あんずちゃんもそんなところにいないでこっちに来てくださいよ!俺の救いの神様!ゆらぎくんもですよ」
「俺はもう神様の類じゃねーっての。」
「っていいつつ俺の横に来るんですから!晃牙くんのお陰で俺の気分も晴れ晴れしてます!ありがとうございます〜今の俺はとっても幸せですよ!」
嬉しいオーラのつむぎくんと対照的な朔間とつむぎくんに構い倒されてる大神が、吠えるのを聞きながら、俺はあんずと二人で笑うと俺に噛みつかれた。ちなみに関係ないけど、晩御飯の素麺の上に金糸玉子と海老とキュウリに椎茸と榎、オクラと梅干しそれなりに色彩豊かになったでした。
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