2019年度青葉つむぎ誕生日記念 





つむぎくんの誕生日を祝うゆらぎくんへのお題は『砂糖を煮詰めた甘さの君』です。
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「ゆらぎくんは人を甘やかしすぎですよ。」
「…そう?」

夜ご飯を食べながらの会話。晩御飯の後にケーキを冷やしてるって言っただけなんだけどなあ。甘やかしている自覚もないんだけれども。そうしていたのは、過去の自分の癖だろうかねぇ。学院に来てそうやって失敗してた。

「だって、こんな俺にまでそんな。」
「あんたは、弟だからですー。」

んでもって、結構ちっちゃいころから面倒見てるからなんだけどなー。まぁ、空白期間長いからかして、つむぎくんは知らないだろうけれど。教団のあれこれ関係だから知ってると問題なんだけどもさ。

「いいのー俺が甘やかしたいの。」
「だめですよ。ゆらぎくん。」
「なんでだよ。」

甘やかす。甘やかされるは、両方がいてこそなるの。俺なんかって言わないの。そうたしなめながら、冷蔵庫の扉を開いて茶を取り出す。自分の分を注いて、お茶いる?なんて聞いてみると、俺のもお願いします。と差し出されたのでなみなみ注いでやる。

「人ってさー。なんだろうね。惜しげもなく与える人、惜しげもなく与えるけど見返りを求める人、見返りしか求めない人、与えない人。だとかいろんな分類がたくさんいるんだろうね。」
「そうやってわけていくならば、ゆらぎくんは惜しげもなく与える人ですね。」
「そういうつむぎくんは、すべてをなくしても、与え続けているー」

ーまるで幸福の王子だと思うよ。
自我をもって、人に分け与えて最後は汚くなって捨てられる。けれども、それは貴いものとして天つ国に連れて行ってくれる。美談だけれども、俺には適用されない。神はいないと知っているのだから。俺は救われないけれど、つむぎくんはなくしてもそこから無理に出そうとしている。それこそが本当に貴いものなのではないのか。

「…な、つむぎくん。与えるだけでは根を腐らせるかもしれない。けれども、愛は薬で、時には毒だ。与えれば与えるほど依存する。」
「俺はゆらぎくんになら依存されてもいいですよ。」
「ばーか。お前は、自分のユニットがあるだろうが。」

机の上につむぎくんのコップを置いて額をつついてやると、やめてくださいよー。なんて情けない声が聞こえる。本当に、優しい人だったらこういうこともしません。そんな宣言をもって、俺はつむぎくんに投げておくことをする。

「ついでに、優しい人は弟におはようのちゅーをしません。っていうか俺たちがおかしいのって自覚して?」
「ゆらぎくん!」

からかったら、顔を真っ赤にしてつむぎくんがいうので、俺はカラカラ笑って事績に座ると弟がふくれっ面してるので、ケーキで釣ってみると素直にうなづいてくれたので、やっぱり俺のセコムゆるい。変に緩い。いいや、俺にゆるい。間違いない。

「つむぎくん。なぁ。俺たちの関係って変じゃない?」
「まぁ、世間からで考えればおかしいんじゃないんですか?でも、別にねぇ?」

俺の弟マジサイコパス、怖いんだけど。また朔間に聞いてもらおう。絶対におかしいって言ってくれるって。って思ってたのに、思ってくれなかった。弟は目に入れてもいたくないタイプの朔間だった。…え?おかしいのって、俺なの?





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