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「にゃっほー?きみきみ、僕様ちゃんの声聞こえてる?」
「…誰だお前」
「僕様ちゃんはね、玖渚友っていうんだよ」
「……とも?」
「そうだよ。君の名前は?」
「影山飛雄」
「ふぅん、飛雄ちゃんね」
「その呼び方やめろ。嫌いな人を思い浮かべる」
「へーへー!飛雄ちゃんが嫌いな人は飛雄ちゃんの事を飛雄ちゃんって言うんだね!じゃあ僕様ちゃんもやめないよ」
「あ?」
「だって僕様ちゃん君の事だいっきらいだもん」

だって僕様ちゃんのいーちゃん取ったんだもん。きらい、飛雄ちゃんもいーちゃんもだいっきらい。
そう、目の前の小さな青が言った。俺も、多分お前の事嫌い。そう言うと青は笑った。それはもう楽しそうだった。俺は笑わない、面白くもなんともない。この青を見ているとすごく気持ちが悪くなる。なんだろう、気味が悪い。


「僕様ちゃんはねぇ、君なんだよ」
「……」
「うに?吃驚しないね、そりゃあそうだよね。だって私は知ってるんだから」
「…お前の言う」
「いーちゃん?いーちゃんはいーちゃんだよ。君の所のいーちゃんはなんて言うの?」
「……一知」
「にのまえとも…ふーん。そっかそっか」

少し残念そうな顔をして「あーあ、やだやだ。いーちゃんは今回も幸せになれなそうだね」そう俺を見て青が言った。それに俺は何も言わない、何も言えない。「ねぇ自覚はしてるんでしょう?ね、私」そう、自覚はしている。自分の知に対しての感情の異常さを俺は自分でちゃんと理解している。

「ねぇ、いーちゃんを幸せにしてよ」

お願いだから、君はいーちゃんから離れてよ。だって絶対に幸せになれないよ、絶対に幸せにしてあげられないよ。
そんなの分かってる。俺が男だから、女じゃなかったからだとかじゃない。そんな些細な問題じゃない。俺が俺だから、知を駄目にする。そんなの出会った時から分かっている。でも、それでも、俺は


「じゃあ俺のこの想いはどうすればいいんだよ。死にたくなるくらいの想いは」
「殺しなよ。私は許さない、君のその感情を認めない。殺して全部全部壊して殺して殺して殺しつくして。私の得意分野でしょう?壊す事は」

だから、お願い。
そう青が手を伸ばした。俺に触れる数cm、俺はその手を弾き飛ばす。

「嫌だ、俺は譲らない。俺は知をお前に渡さない」


きょとんと、呆気に取られて「ふ、ふふふ。にゃはは!」一番の笑顔を浮かべる。あ、俺やっぱりこいつ大嫌いだ。眉を顰めるとまた笑って俺に近づいた。ぽふん、軽い衝撃にお腹に回る体温。「おい」何故か青が抱きついていた。

「とっくの昔にいーちゃんは私から離れちゃったよ。もう手元に戻す事は叶わない。私はもう諦めたよ。だからいーちゃんを幸せにしてっていう願いは私の本音」

だから私は君を認めない。

別にいい、お前に認められなくたって俺は知を好いている。それだけでいいだろ。それにさ、お前変な事言ってるけど


「俺はお前じゃないだろ?」

俺は俺なんだから




意味のわからない天才同士の夢現の邂逅
玖渚友と影山飛雄は同一存在なんだよ、でも同一人物じゃないんだよ。みたいな話。訳わからないけど色々詰まってます。
「私はいーちゃんを不幸にした、だから飛雄ちゃんも知も不幸にするよ。だから君はいーちゃんに近づかないで。でも本音はね、僕様ちゃんのいーちゃんを例え私であろうとも渡したくないんだよ。だから、知は諦めて?」暴君ここに極まる。
それに対して飛雄は「俺はお前じゃないから知を不幸にしないし渡さない。知も、お前の「いーちゃん」じゃない」青と自分の関係否定。
アッ、この時点でもうわけわかめ!


前提
いーちゃんの名前は2つ
本名は妹の井伊+名前
別名は称玖渚機関所属第一番目
上記2つを合わせた名前が今世の名前
本名:井伊友
玖渚機関スカウト後の名前:壱外人物
今世の名前 弐の前は壱 名前は本名受け継ぎ

とあるブログさまを参考にしてます(反転すると読めます)
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
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