IF
初めて逢った時なんだかデジャヴだと思ったんだ。一人でいるあの子があいつに見えて。その時点で僕は過去のぼくに負けていたんだと思う。怖かったんだ、『また繰り返すのか』って。でも違う、今の僕は違うって言い聞かせた。僕は普通だ、そしてこの世界にあいつはいない。ぼくが壊したあいつはいない。そう言い聞かせて僕は繰り返さなかった、ボールを弾き飛ばしていたら確信していたのか、砂の城を壊したあの時みたいにしていれば…なんて戯言だ。
僕はいつだってツメが甘い。僕の体質は次元が捻れ曲がったところで変わることなんて無いんだから。

《なるようにならない最悪》イフナッシングイズバッド

結局ぼくの本質は変わらないまま



◇ ◆ ◇



「つまりあれか、今も昔も天才は嫌いだってか?」
「あいつを天才って言うのは間違ってるよ、過小評価しすぎだ。あれは間違いようもなく生まれたことを間違えた化物だ」
「お前の大切な子じゃなかったのか?」
「どうかな、それは今の僕にはわからない。昔のぼくにとってあいつは大切だったんだと思う。見捨てたけど」
「ひっでー男だなお前も」
「傑作だろ?」
「はッ、そんな表情で言われたって戯言だろって返すしかねーじゃん?」

今の僕はどんな表情をしてるんだ?ぺたぺたと顔を触ってみる。「こんな表情だ」人を馬鹿にしたように笑う鏡に僕は溜め息を吐いた。

「つーか今更昔の話したって意味ねーよな。なぁ欠落」
「なんだよ失格」
「今のお前はどうだ『生きてるか』?」
「おいおい、昔から死んだ人間の目だとか出会ったことが理不尽だとか言われたことはあったけど、お前生きてるか?なんて言われたこと無いぞ…多分」
「多分ってなんだよ多分って」
「『お前はもう死んでいる』とか言われたことあったかな…って、ぼく記憶力良くないから憶えてないけど。死ねとは何回も言われたことあるけど」
「なんつーか…なぁ」

可哀想な目で僕を見るなよ、僕だって人並みには傷つくんだからな。かはは、欠落は笑った。笑って「言い方を変えよう、陳腐な台詞だけどなぁ」言葉を続ける

「『今のお前は幸せか』?どうやらお前は普通になったらしいけど。なぁ、普通の中で普通に生きられているか?」

欠落はなんだか悲しそうな嬉しそうな、よくわからない表情で僕に問う。馬鹿馬鹿しい、なんでお前はそんなことを聞くんだ。そんなの決まってるじゃないか。


最悪しあわせだ」

戯言だけどね





【IF】 戯言遣いが死線の蒼を殺した見捨てた


いーちゃんひどいよね、僕様ちゃん殺して死んじゃうんだもん。ベダンダからゆらゆらと足を宙に遊ばせる。僕様ちゃん、今ここで死んだらいーちゃんと一緒にいられるかなぁ?無理だよね、知ってる。もう本当にひどい、いーちゃんきらい、だいっきらい。僕様ちゃん一人で死ななきゃ生きていかなきゃいけないじゃん。いーちゃんだいっきらい。

だからしあわせになってほしいんだよ
だいすきでだいっきらいないーちゃん






裏設定の戯言の「戯言遣い」生まれ変わり話

哀川潤が負けて想影真心が勝った
そうして<世界の終わり>を迎えたぼくが死んだ
ただそれだけの話

主人公デフォルト名ですが
「一知」読み方は「にのまえ とも」
戯言遣いの本名考察を参考に色々考えてました。考えてあんまり思いつきませんでした、本名考察の名前そのまま使うのもなぁ…なんて悩んで。デフォルト名でもいーちゃんって読める名前がいいな、って考えて「一(にのまえ)」が出てきました。読めねーよ、って突っ込んでいいです読めねーよ。

この世界のいーちゃんですが、普通に生まれました。普通の家庭育ちで普通に育ちます《自身》は。狂うのはいつだって周りなのです。後語り。
若干身体は弱いです、大半は運動不足。メンタル面もあんまり強くないです自称で、実は打たれ強い。記憶力が悪いのはいつものこと、頭は良いほうです。あと感情豊かです、全部作り表情ですけど。


このお話、置き換えると影山飛雄=玖渚友です。狂わせいーちゃんの本質でかなり飛雄の感情が重いです、重くしたいです(願望)後々及川が出てきますが狂っちゃいないです、ただちょっと「踏み外した」だけです。そう言い張ります。
メインはこの二人…かなぁ…

という、裏設定でした。表話では戯言ネタはなるべく入れないようにします。戯言知らなくても読めるように! (一寸先は闇)
ただ単に偏屈な人が人生二周目を苦い思いしながら歩いて行く、そう思っていただけたらと思います。混合にしたところで誰得だっていう話ですよねははは。
水彩絵具、なんて綺麗なタイトルですが黒絵具で塗りつぶしたような物語をめざして。


名前変換ページ下部「戯言だ」にくだらない仕掛け有
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