前世厨な五年と転生夢主で雷蔵夢

前世厨な五年生と被害者な雷蔵と転生な夢主の話。
雷蔵夢。
五年生の言う前世=忍者ではなく、伝説の勇者とかそういう感じの妄想。
そんな五年生と、彼らに困らせられてた雷蔵(not前世厨)の元に夢主が転校してきて更に雷蔵を困らせる話。
雷蔵の優しさが売り切れ気味。

↓会話文のみ。初対面時。


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「雷蔵、ようやく会えた!」
「え?あの、舞阪さん?」
「やだ、昔みたいに優って呼んでよ」
「え、初対面だよね?」
「……え?」
「えーと……」
「も、もしかして、覚えてないの?」
「な、何を?」
「前世のこと!私たちは忍者で、忍術学園の頃から付き合ってて……!」
「……君もなの?」
「雷蔵、やっぱり覚えてて……!」
「君も、彼らと同類なの?」
「は?」

「その『彼ら』にはもしかして私のことも含まれているのか?酷いな雷蔵。私たちが前世で双子だったのはこの顔が何よりの証拠だろう?」
「何を言う。雷蔵は俺の唯一の好敵手だった。お前を否定しないのは雷蔵が優しいからだ。お人好しなのは昔から変わらないな」
「違うってばー。雷蔵は俺の仲間なの!ね、雷蔵、いつも魔王を倒すことに悩んでたもんね?」
「バッカ、雷蔵は俺の親友だったんだって。狩った獲物を料理するとき大雑把すぎて失敗したこと覚えてるだろ?」

「……何言ってんのよ鉢屋に兵助、勘ちゃん、ハチまで!あんたら全員覚えてないの?!っていうか何それ妄想?!」
「お前に呼び捨てにされる謂れはない!」
「覚えてるも何も、これが真実だよ」

(あーまた面倒そうな子が入ってきたなぁ……)
(あんまり巻き込まれたくないんだけどな)
(あれ?そういえば僕ら名乗ったっけ?)
(……うーん?)
(………………まぁ、いっか)


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