いつか書きたい話のネタ ごちゃまぜ ずっと好きだったの、と名前も知らない女が言うものだから、また勝手なイメージでも持たれているのかと「ふぅん、で、お前誰だっけ?」それとは真逆だろう態度を取る。 別にいいだろ、こっちは言いたいこと言って多少はすっきりするし、向こうも失恋どうこうでめそめそする必要もなくなるんだから。 だけれど女は激昂することも泣き出すこともなくて。 「あー、ごめん。覚えてないよね。私、朝子」 「えっ」 え、ちょっと待って朝子って小学校の頃引っ越した幼馴染みの朝子?初恋の相手の、朝子?待ってやり直しを… 「あー、言ったらすっきりした。時間とらせちゃってごめんね。じゃ」 あ、もう手遅れ? 「だって幼少の頃の記憶なんて曖昧なものだろう写真はあったけど面影なんか残ってるもんか!だからあいつだと分かってたらあんな対応しなかったんだ!今頃リア充ってたんだ!」 「フった相手が初恋の相手で気にしてるうちに恋心復活したんだって」 「へー」 そんな感じに始まって最終的にラブコメする鉢屋くんの話 たまに変なことを口走る夢主とそんなところも可愛いとか思ってる三之助の話 『変なこと』のほとんどは現代から転生してうっすら残ってる記憶にあるもの。マンションとかランドセルとかコンクリートとかポストとか、まぁ他人から見りゃ電波である。 二人はラブラブだが周りはそれどころじゃない。殆ど関わりを持っていないのに突然友好的に声かけてきたりするのでちょっと怖い。基本的に三ろが被害受けたり被害妄想してる。 「別に害はないけどよ、ちょっと…な?」 「三之助の選んだ女だ!僕は仲良くなるぞ!」 「あ、さもんちゃん今日は富松くんと一緒なのね相変わらず仲良しなんだからうふふ」 「うわぁ出た!」 転生前の世界に『さもんちゃん』や『富松くん』もいて、夢主の中でダブってる。ただしさもんちゃんは女の子。富松くんとお付き合いしてた。 別に左門とさもんちゃんは別人でいいしお付き合い云々も重要でもない。問題があるとすれば夢主の言動で一時そういう関係なのかとざわざわしたくらいですぐ消えた。 三之助の知らない言葉はいらない言葉として夢主は忘れようとするけど三之助は全部説明してもらって覚えてる。だって本当は大切な言葉かもしれないから、いつか必要になったとき教えてあげられるように。 「三之助くん、クリスマスって知ってる?」 「知らない」 「そっか。じゃあ『知らない』にするね」 「その前に、クリスマスって何?」 「ええとね、…皆でご馳走を食べて、サンタさんからプレゼントを貰う日よ」 「ふーん。サンタって?」 「赤い服を着たおじさん」 「…ドクタケ忍者みたいな?」 そんな日常。 「記憶が曖昧なのは、頭を打ったことが原因だろうとのことです。記憶が戻るかはまだ分かりませんが、今はとにかく安静に」 「分かった」 「何かあれば私ども保健委員にお申し付けくださいね」 「ああ、ありがとな。…なあ、俺とお前って親しかったか?」 「?いえ、それほどでは…」 「そうなのか…」 「…あの、それが何か?」 「いや、お前を見たときになんでか大切なものだと思ってな」 「…」 「まあ、違うなら勘違いなんだろう。気にしないでくれ」 その後記憶が戻ってから片想いしてたことも思い出し、うわぁやっちまった!ってなる食満先輩が吹っ切れてアタックを開始する話 故郷で待ってる幼馴染み夢主(ただし忍者の学校に行ってるなんて知らない) 年々よそよそしくなる彼と昔の約束(「そつぎょうしたらいっしょになろうぜったいにしあわせにするから」「うん、まってる」)を大切に想い続ける彼女の話 一年目のお休みは学校の友達のことを話してくれました 二年目は薬草や動物についての知識 三年目は山で動物を狩ってきてくれて 四年目は私に村での出来事を聞くように 五年目は町や山へ出掛けて殆ど顔もあわさず そして今日が六年目 「おかえりなさい、留三郎」 「ああ、…悪ィ、後でな」 交わした言葉はそれっきり。会いに行っても何処にもいないから、きっと避けられているんだろう。 「…」 約束、まだ有効なのかしら。ねえ留三郎、私、見合いの話が来ているの。 そんな話 文次郎の布団に潜り込もうとする夢主と絶対に入れさせない文次郎と夢主に協力する仙蔵の話 潮江くん今日も素敵ね一層濃い隈がとても魅力的あらあら今日は寝ちゃうのもったいないじゃあその隈が薄まるまで近くで見ててもいいかしらおじゃましますな夢主と邪魔だ帰れな文次郎と面白がってる仙蔵 文次郎の顔を見ていたいからもっと布団に潜り込んだり委員会の間正面から見つめたりしたいけど、度が過ぎると文次郎が本気で怒りだすから仙蔵が限界を見極めてる というか限界すれすれまで行動させている そんな話 「作ちゃん、下宿するの?」 「おう、まあ、一人暮らししてみたかったからな」 「そっか…」 「…あー、なんだ、実家に帰るときは一緒に帰ろうぜ」 「うん…」 「っ…そ、そうだ、たまには遊びに来いよ。な?」 「…じゃあ、たまに、泊めてくれる?」 「え」 「私、作ちゃんと離れ離れじゃ生きていけない」 十数年片想いしてる幼馴染みに振り回される日々から脱却したい作兵衛と『作ちゃんと離れ離れじゃ(朝起こしてくれる人もいないし授業で分からないとこ教えてくれる人もいないしどうでもいい話を聞いてくれる人もいないしちょっと寂しいし)生きていけない』夢主(無自覚片想い)の話 ↓褒められたい夢主 「作ちゃん、私の受けてた授業に神崎がいたから連れてきたよ」 「経済学だと思ったら心理学だった!」 「他の教室ならともかく学部棟出てんじゃねえよ!」 「作ちゃん作ちゃん、ねえ作ちゃん」 「あ、お、おう、…ありがとな」 「えへへ。次屋も見つけたら連れてくるね!」 「お、おう」 恥ずかしいとすぐ赤くなる顔を隠すためにお面をつけて、五年になりました。 相変わらず素顔をさらすのはご飯を食べるときと実習のときくらいで、忍たまの前では一切外しませんでした。 幾度も奇妙なものを見る目で見られましたが、実際奇妙なのだから当然です。絡まれからかわれるのも、仕方のないこと。 仕方のないこと、だったのです。 「大丈夫か?」ある日それを追い払ってくれた人がいました。お面を笑わずに、ただ慰めの言葉を掛けてくれました。 忍たまに優しくされたのははじめてでしたから、胸がどきどきしてしまうのも、お面の下の顔が赤くなってしまうのも、もうどうしようもないことでした。 そんな赤面症夢主と食満先輩とときどき作法の話 ← ×
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