ツイ夢ログ4 ごちゃまぜ 食満夢/ 「バイクは、ちょっと、怖いかも…」 「…そっか。ま、無理して乗るものでもないしな。やめとくか…」 「…」 「ん?」 「や、やっぱり乗ります」 「え、無理しなくていいんだぞ?勝手言ってるのは俺だし」 「せ、先輩を、信じてますから」 「…はは、大袈裟だな。分かった、しっかり掴まっとけよ」 善法寺夢/ 幸せになりたいの、そう常々言っていた彼女は卒業と同時に姿を消した。恋人だった僕に何の話もなく。 一緒になろうと言った約束は嘘だったのか。胸にぽっかり穴が空いたようだ。僕が不運だから、一緒になったら幸せになれないから?だとしても一言くらい残してくれてもよかったじゃないか。 彼女に恨み言を抱きながら何とか生き長らえていた日々がぶち壊されたのは、ある日の朝だった。 文字通りぶち壊された戸に、一気に覚醒する頭が苦無を握らせ距離を取らせる。 「伊作」 土埃の中見えた姿は、 「待たせたわね」 あの彼女、で。 「幸せになりにきたわ」 僕に向かって、微笑んだ。 食満夢/ 怖い夢を見ました。彼女が●●される夢でした。 自分が仕事から帰ったら迎えてくれる声が聞こえなくて、真っ赤な×と噎せかえるような■■のにおいがとても鮮明でした。 本当のことだったらといてもたってもいられず夜中にも関わらず電話をして、眠たそうな声と馬鹿ねと笑う声にひどく安心しました。 そういえば自分はまだ学生で、結婚どころか同棲もまだずっと先の話でした。胸を撫で下ろし、こんな夜中に悪かったなと謝れば、「心配してくれてありがとう」と言う彼女が、本当に愛しいと思うのです。 絶対に幸せにしよう。いつか社会に出て、永遠の愛を約束し、『今度こそ』幸せな家庭を…―― ……電話の後で、彼女は深く息を吐きました。そして良かったと安心するのです。『彼は思い出したわけじゃあない』のだと。 彼女が●●されたのは遠い遠い過去のこと、こんな平和な世で覚えてる必要もないでしょう。今度こそ幸せな家庭を築けますように、彼女はそっと微笑みました。 不破夢?/ (記憶喪失) 君は僕の恋人だよ、なんてにこにこ笑う顔は何だか懐かしいような、知っていたものとは違うような。彼の微笑みも抱き締める腕の力も触れる肌の温度も何だか違う気がするのは、私の記憶が消えたから? 「ねぇ、僕の名前を呼んで」 彼はそう言うけれど、何故だか涙が出そうになった。 食満夢/ 「あはは、なぁにその顔墨だらけ!」 「…あいつらと羽子板で勝負してた」 「ああ、じゃあこのおでこは仙蔵で頬は長次かしら。他は文次郎?」 「…でも二勝二敗だからな!」 「じゃあ向こうも墨だらけなのね」 「ああ。傑作だぞ」 「(こっちも傑作だけど言うのはやめてあげよう…)」 ↑続き/ 「ね、私とも羽子板しましょ。私が勝ったら落書きさせてね」 「別にいいけど、お前も落書きされていいのか?」 「女の子の顔に墨を塗るつもり?」 「そう言うと思った…じゃ、俺が勝ったら?」 「ふふ、じゃあ…ほっぺにちゅーでもしちゃおっか」 「…!」 富松夢/ 「…初詣に行ったんだがその帰り道に迷子になられた。神頼みでも駄目なんだなあいつらちくしょう」 「友達のことをお願いする作兵衛は優しいね」 「…疲れた」 「よしよし。今日くらいゆっくりしてね」 「…ん」 (膝枕…) (今邪魔したら怒られるね) (二人は僕らで見ておこう…いない?!) 下坂部夢/ 「平太ちゃん、平太ちゃん。学校は楽しい?」 「…うん、楽しいよ」 「いいなぁ。私も早く行きたいなぁ」 「朝子は来年、ね」 「うんっ。私が入学したら、平太ちゃんのおともだち、紹介してね」 「うん…」 「ちゃんと旦那さまがお世話になってます、って、挨拶するから」 「や、やめて…!」 ← ×
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