追記

・現代設定



放課後の教室、忘れ物を取りに来たら、隣のクラスの次屋くんが私の席で泣いていた。
どうしよう気付かないふりするべき?なんて焦っていたら物音を立てるなんてベタなことをしちゃって、次屋くんがこちらに気付く。気まずい。目があって暫くすると、「悪い」次屋くんが呟いた。

「……変なとこ見せたな」
「う、ううん。えっと、大丈夫?どこか痛いの?」
「いや、何でもないんだ。ちょっと、感傷に浸ってただけで」
「そ、そっか。大丈夫ならいいんだけど、その……私でよければ話くらい聞くよ」
「え?」
「あ」

つい友達を慰めるときのようにしてしまった。さっきも言ったが次屋くんは隣のクラス、私と接点なんかない。次屋くんは格好よくて人気者だから名前を知ってるけど、次屋くんは私なんか知らないだろう。初対面の相手からそんなこと言われても、困るはずだ。

「ごっ、ごめん、何言ってんだろうね私!」
「……いいの?」
「え?」
「時間あるなら、ちょっとだけ、話、聞いて」

言い出したのは私だし、泣いてる人にそう言われて首を横に振れるわけがなかった。



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転生三之助で書きたい。


2012/02/09

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