追記
「今日は姉ちゃん料理禁止な!」
我が弟作ちゃんは迷子なお友達ふたりを両脇に従え、私にそう言った。キリッとした表情が可愛い、じゃなくて。
「えっなんで?!姉ちゃんのご飯美味しくなかった?!」
「ち、違ぇ!その……」
「作兵衛の姉ちゃんの料理美味いよな」
「僕の母が作るのより美味しいぞ」
「あらやだ三之助くんも左門くんもありがとう!でも作ちゃんが嫌いなら意味ないの!」
「だから違ぇって!今日バレンタインデーだから!……だ、だから……」
「え?」
「バレンタインデーだから姉ちゃんのために晩飯作るんだよな」
「!ほ、本当?!」
「お、……おう」
「僕らも手伝います!」
「ありがとう作ちゃん、ふたりもありがとう!」
とりあえず留三郎と小平太と文次郎に自慢しちゃおうね!
「カレー美味しい!美味しいよ!作ちゃんも三之助くんも左門くんも天才なの?!」
「……姉ちゃんの作るもんの方が美味いけど」
「作ちゃん……!」
「作兵衛、カップケーキ焼けてるぞ」
「あ、ああ。姉ちゃんデザートもう出しても……?」
「デザートまで?!作ちゃん愛してる!!!」
2014/02/14
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