追記

約束があるそうです

「今日はもう帰るの?」
「あ、うん。食満先輩と、待ち合わせしてるの」
「ふうん。いってらっしゃい。何か面白いことがあったら明日教えなさいよ」
「面白いこと?」
「のろけ話でもいいけど」
「!」



サプライズがありました

「え……食満先輩?」
「おう。お疲れ」
「あ、ありがとうございます……待っててくださったんですか?」
「ちょっと早く出過ぎてな」
「……もっと早く出てくればよかったです」
「いいんだよ、俺が待ちたかっただけだ」
「…………先輩は、本当に」
「ん?」
「いえ、ありがとうございます」



更にサプライズがありました

「……あー、その、だな」
「はい?」
「……ん。口に合わなかったら捨ててくれ」
「え?……あ、えっと、ホワイトデーの?そんな……えっ、て、手作りですか?!」
「……その方が喜ぶって言われてな」
「っ……」
「くそ、やっぱり――」
「嬉しいです!……大切に、食べますね」
「……」
「先輩?」
「いや。こっちこそ、ありがとうな」



幸せなようです

「友人が朝からずっとにやにやしてて気持ち悪い」
「友人がひどい」
「いいことがあったのね」
「うん……」
「ホワイトデーだったものね。幾らでも聞いてあげるからマック行きましょ」
「いいの?」
「嫌なら言わない」
「そっか。ありがとう」





おまけの後輩A

「どうぞ」
「……何それ」
「立花先輩がお渡しするようにと」
「そう。で、なんで綾部が食べてるの」
「優しい先輩なら可愛い後輩に分け与えてくださると思いまして」
「……まぁ、いいけど。伝言とかはないのね?」
「ありませーん。ついでに細工なんかもありませんでした」
「後輩に仕返しする人じゃないでしょう。ひとつ頂戴」
「あーん」
「……ん。後は皆で食べなさい、今日は急ぐから」
「おやまぁ。デートですか?」
「ただの待ち合わせよ」
「ふーん。あ、可愛い後輩からのお返しは靴箱に入れておきましたから」
「はいはい、心しておくわ」

2013/03/16

×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -