追記
少女Aが友人とチョコを作ったそうです
「こう？」
「そう。そのままゆっくり混ぜてて」
「う、うん」
「…」
「そっちは何作ってるの？」
「立花委員長に一泡ふかせようと思って」
「(何作ってるんだろう…)」
少年Kがチョコを貰ったようです
「あいつからのチョコが下駄箱に入っていた」
「…直接貰うんじゃなかったっけ？」
「放課後会う約束だったんだが…」
「あ、手紙。なんて書いてるの？」
「…直接渡すのが恥ずかしかったから、らしい」
「…」
「とりあえず嬉しいのと可愛いのと直接貰いたかったのとでどんな顔すればいいのか分からない」
「まずにやけてるのをどうにかすればいいと思うよ」
友人Yが呆れたようです
「…」
「…馬鹿ね。一生懸命作ったのに」
「は、恥ずかしくて」
「喜ぶ顔が見たかったんじゃないの？」
「うっ…」
「はじめてのバレンタインなのに」
「…」
「…何処に行くの？」
「ちょっと、せ、先輩のところに…」
「…いってらっしゃい」
おまけの先輩N
「……」
「おっ、長次、チョコ貰ったのか！」
「……後輩から」
「手作りかー、うまそうだなー」
「……」
「……」
「……これは、駄目だ」
「えー。まぁ、長次のために作ったんなら仕方ないか…」
「……留三郎のためのものだ」
「へ？」
「……何でもない」
おまけの先輩T
「…」
「…何があったんだ、これは」
「爆発した」
「は？」
「後輩から受け取ったチョコが爆発した」
「…」
「去年は普通の市販品だったからな…油断した…」
「(先輩が先輩なら後輩も後輩なわけか…)」
「何か言ったか文次郎」
「何も言ってねえよ」
2013/02/14
|