「どうした?ヒロト」

膝を抱えて縮こまっているヒロトに声を掛けた。俺はじっと下を向いているヒロトの隣に座って、空を見上げる。空はどこまでも青く澄んでいた。

「そんな、寂しい顔してたら、サッカーもつまんなくなるぞ?」
「…うん」

小さく返事をしたヒロトは、俯いていた顔を少し上げる。俺がヒロトの頭をぽんっと叩いたら、やっとヒロトが俺と目を合わせてくれた。その翡翠からは今にも涙が溢れそうだった。

「何か嫌なことがあったら、思いっきり泣いていい。だけど、そのあとにすぐに笑わないと駄目だぞ?笑い方、忘れちゃうからなっ」

にっと笑って見せると、ヒロトも少しだけ口角をあげてくれた。やっぱり、笑った方がいいな、と思う。

「もっと笑えっ!!」

ヒロトをくすぐると、ヒロトも笑ってくれた。
笑顔になれば、辛いことも吹き飛ぶ。でも、泣きたい時は泣いたらいい。抱き締めてくれる誰かがいるから。笑っているときも、泣いているときも、絶対に一人じゃないんだ。


笑え!!笑え!!
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素敵企画様『笑顔広がリーヨ計画』へ

私も関東住まいなので、大きな揺れを感じました。しかも、家で一人で居たのでとても怖かったです
でも、もっと震源付近の方や津波を間近で見てしまった方は、それ以上の恐怖だと思います
少しでも笑顔になっていただけたら幸いです

今なお被災されている方に心よりお見舞いを、大震災をうけ亡くなられてしまった方に心よりご冥福を、そして今頑張られている皆様に心より声援をおくらせていただきます。

笑顔広がリーヨ!!


2011.03.16
せっしょん!
ロイズ


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