「円堂くんっっ!」
「うぉっ…ヒロト?」

ぎゅうと抱き着いてすり寄って来たのはヒロトだった。犬とかみたいに尻尾がついてたら、パタパタしてるんだろーな、なんて思ってみる。

「円堂くん、円堂くん」

何だ、とヒロトの方を向くと頬にちゅ、と軽く音がするくらいのキスをされた。びっくりしてヒロトを見ると、嬉しそうに笑っている。

「木野さんがね、こうすると円堂くんが喜ぶよ、って言ってたから」

もう一度にっこり笑ったかと思ったら、すぐに悲しそうな顔になった。何だか表情がコロコロ変わって可愛いな…。

「あ、嫌…だった?」
「嫌じゃないよ」

そう言ってやると、ヒロトはもう一度抱き着いてくる。抱き締め返せば、もっともっとギュッとくっついて、上目遣いで見てきた。やっぱり、犬耳があるように見える。

「犬みたいだな」
「じゃあイイコトしたから…ご主人様、ほめてっ」

星が飛びそうな勢いでウインクしたヒロトに負けて、幸せそうにヒョコヒョコと動く横髪を撫でる。

「ヒロトって、可愛いな」

俺の呟きに顔を真っ赤にしながら、へ?と俺を見たヒロトの頭には、犬耳みたいのがついているように見えた。たぶん…気のせいでは、無いと思う。


ご主人様、ほめてほめて!

***********

企画サイト『OKM!』様に提出。

全然お題に沿えてないです(泣)
でも、楽しかったです!
ヒロトの横髪は感情で上下すると、信じてる!すみません(汗)

それでは、素敵企画に参加させていただき、ありがとうございましたぁっ!


10/07/02
夢想パラノイア
ロイズ

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -