1Rが終了しても、シャワーとかを浴びる気にもならず、そのままグランを抱き締めていた。そういえば、と思い出したことがあったので、聞いてみる。
「知ってますか?」
背中から抱き締められていたグランは、俺の腕の中で身動ぎして、こちらに向いた。
「何が?」
「深いのをすると、寿命が3分縮むらしいですよ」
「それは深いちゅうってこと?」
「そういうことです」
グランはへぇー、とわかったんだか、わかってないんだかわからない返事を寄越しながら、俺の首に腕を回した。
「確かに、酸欠にはなるよね。でも、コーマにされるのは3分なんて生易しいもんじゃない気がするよ」
「そうですか?」
「試してみればわかるんじゃない?」
「あぁ、そうですね」
きゅと首に回された腕に力が入り、グランは目を瞑る。本当にこの人はどんな表情をしていても綺麗だ。ふっと小さく微笑みながら、愛しい人に唇を寄せた。