帰り道、マックスと二人で歩いていたら、何もないところで、盛大に転んだ。うわ、結構痛いかも。
「大丈夫?」
「笑い堪えてるの分かってるよ?」
しゃがんで手を差しのべてくれたマックスの顔を見ると、口角がひくついている。もう、大いに笑ってくれ。大爆笑のマックスを尻目に、ふと膝に視線をやると、擦りむけて血が出ていた。
「あ、血が出てる」
「そりゃあ、コンクリの上で転んだんだよ。血くらい出るよ」
「だんだん痛くなってきた」
気付いた途端にヒリヒリしてきた。ぅ、と小さく呻くと、大爆笑から心配そうな表情になったマックスが自分の鞄をあさりはじめた。
「あ、あったあった。消毒液と絆創膏。半田のために鞄に入れといたんだよ」
膝出して、と言われて素直に従う。傷口に消毒液がかけられて、丁寧に絆創膏が貼られた。
「はい、でーきたっ」
「おぉっ、ありがとう」
「どういたしまして。さ、帰ろうか」
「うん」
無言でマックスに出された右手を握って、歩き出した。もう、絶対に転ばない。だって、マックスが手を繋いでいてくれるから。
松半同盟に提出
夢想パラノイア:ロイズ