このままじゃいけない、と言って、グランは俺に別れ話をきり出した。
「コーマのことは好きだよ。でもね、駄目なんだ…」 「俺は、貴方の言っている意味がよくわかりません」 「わかって…コーマ」
そう言ってグランは俺の頭を儚げに撫でてきた。そんなことで、俺が承諾するとでも思っているのか、哀しそうな笑みを浮かべて、グランは去ろうとする。
「別れませんし、分かれません」
背を向けたグランを後ろから抱き締めて、囁くように言った。本当に、離したくないんですから…。
「…俺を、振るつもりですか?」 「……一緒に居ちゃ、駄目なんだよ…」 「そうですか」
俺はゆっくりとグランを離す。それから、一つだけ、と続けた。
「一つだけ、言わせて下さい」 「うん」
こちらを向いてくれるか、と思ったが、グランは振り向かずに返事をした。それを切なく思いつつ俺は言う。
「俺も、グランが大好きです。俺はいつまでも…貴方の…味方ですから」
何があっても、そうしようと決めた。ずっと、グランの味方で居ようと、ガイアに入ってからそう決めていた。だから…俺は…。
「貴方の意志に従います……グラン、様」
俺は跪いて、恭しくそう言った。明日…いや、今から一線をおくということを、肝に命じながら…。 ――それでも、俺は貴方に従います。
俺を振るつもりですか?
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…最後の最後に、何がしたかったんだろう。お題に乗れてないし… とにかく、かっこいいコーマが書きたかった…はず。病みルートに走らせようとして、止めました。
それでは、お題、最後です。 お題提供『確かに恋だった』様、ありがとうございました!
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