「バーンは私のこと、好きだよね?」

そう言いながらガゼルは、俺のほっぺに触れる。

「んな…何だよ、急に…」
「いや、別に」

俺の頬に触れていたガゼルの手が唇に移った。ふに、と触られると何だか変な気分になる。そんな俺の変化を感じ取ったのか、ガゼルはニヤリとして続けた。

「私に、キスしてみてよ」

いきなりのことに固まってしまう。そう言われるとは思わなかった。それにも関わらず、ガゼルは俺に、できないのか?とか言ってくる。

「やる、よ…」

意を決して宣言してから、ガゼルに唇を寄せる。

「…ん……ぁ」

一瞬だけ、と思ったらガゼルに頭を引き寄せられて、ぐっと固定されてしまう。気を抜けば、自分の声じゃないみたいな、甘い声が漏れた。

「…ガゼ、ル…ぅ…」

息継ぎをする間もなく唇を奪われ続け、酸欠気味になる。トントンとガゼルの胸を叩いても離してくれそうに無かった。
5分くらい経ったか、まだ離してくれなさそうなガゼルを片目を開いて盗み見る。

「…ふぅ?」

瞑った目からはつぅっと一筋の涙が零れていた。
何で泣くんだよ。
俺は…ここに居るから…。



跪いてキスしてみせて

***********

何だかなー…
お題に沿ってないので、最後を迎えてしまった…。
…と言うことで、ガゼバン最後のお題でした。

素敵お題提供『確かに恋だった』様
ありがとうございました!

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