「バーン、」
「何だよ、ガゼル」

ムッとしながら振り返ったバーンは、私を見るとグッと眉間にシワを寄せる。そんなあからさまに嫌な顔をしなくても、と私もシワを寄せ返す。

「一つ、言いたいことがある」
「は?…聞くからさっさとしろ」

私が宣言すると、溜め息をつきながらも話を聞こうとしてくれる。私は大きく息を吸って言った。

「どうやら、私はバーンのことが好きらしい。それだけだ」
「ちょっ…ガゼル!待てよ!!」

ドキドキする胸を押さえて、さっさと去ろうとすると、バーンに引き留められた。振り切ろうとしても、振りきれず、つい振り返ってしまう。すると、真っ赤な顔をしたバーンと目が合ってしまった。

「何で、俺なんだよ…」
「理由?そんなものないよ。好きだから。ただそれだけ」

今度こそバーンを振り切って、駆け出した。
――好きだ
それしか、わからない。
そんなのカッコ悪いから、
想いだけ伝えさせて。

君を好きなことに、理由なんてものはない。


理由?そんなものないよ

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逆でもいける気がしないでもないが、
ガゼバンと言い張る!

もう、すんません。

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