「ガゼルー、鬼ごっこしようぜー」
そう言ってバーンは私の部屋にやって来た。ニコニコしながら、鬼はガゼル、と言って逃げ始める。捕まえたら襲ってやろう、なんて考えながら、私はバーンを追いかけ始めた。
何分追いかけただろう。いつもなら、捕まえられているハズなのに、捕まえるどころか、姿も見て居ない。若干心配になってきた。
「バーン?」
呼びかけても、返答がない。そりゃあ、鬼ごっこをしているのだから、返答がなくて当然だろう。しかし、今日は何だか胸騒ぎがする。何故だ…。
「うお、ガゼルだ」
そんな私の心配をよそに、バーン自ら私の方に向かってきて、方向転換した。全く、馬鹿だった。さっきの心配を思い出すと、何だか苦笑いが込み上げる。 何だ、ただの考えすぎか…。
「ガゼル、一人で笑ってねーで、早く捕まえろよ。俺も疲れてきた」 「何だ。自分から降参すればいいだろう」 「それは、俺のプライドの問題。降参は絶対しねぇ。つか、喋ってたら、このバーン様は捕まえられねぇぞ」
それはお互い様だろう、と言いながら、私はどんどん加速していく。 あと少しで、バーンに追いつく……
「…捕まえた」 「捕まったかー…」
ハァハァと息を切らせて、二人そろってその場にしゃがみ込む。今日は…いつもより長かった。約…一時間弱、といったところだ。
「ハァ…戻るぞー」
ぐーんと伸びをしながら言ったバーンの腕を掴んだ。あくびの途中だったバーンの瞳は潤んでいて、その目に魅せられるように、私はバーンにくちづける。
「…ッん、ゎ」
バーンに押されるようにして、仕方なく離れた唇は銀の糸で名残惜しそうに繋がっている。また乱れてしまった息を整えているバーンに、私はニヤリと笑って告げた。
「捕まった、罰ゲーム…オシオキだ。部屋に戻る」 「んなっ!?そんなこと、聞いてねぇ!」 「聞いてなくても、私自身がルールだけど?」 「……なっ!?」
真っ赤になっても、まだ反論しようとしているバーンが可愛くて、ぐいっと腕を引いた。
「それとも何だ?ここでヤりたいのか?」
顔だけでなく、耳まで真っ赤にしたバーンは私の言葉に素直についてくる。 私以外のその言葉に従ったら、許さないから。
私自身がルールだけど
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お題あんま関係ねぇ! そして、文才もねぇ!(←今に始まったことじゃねぇ!
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