俺は本当に雷門に来て良かったのか。帝国のみんなは、雷門に行ったことを許してくれた。でも、雷門のみんなは俺をチームに入ることを許してくれただろうか。

「どうした?鬼道。ぼーっとして」
「円堂…いや、何でもない」

考えながらグラウンドに向かう廊下を歩いていると、後ろから肩を叩かれる。適当に答えて去ろうとしても、円堂はそうさせてくれなかった。腕をぐっと掴まれて、止まらざるをえなくなる。何だ、という視線を向ければ、円堂はニカッと笑った。

「鬼道が暗い顔してんの、可愛くないから。笑ってほしいからさ…」

だから…な?と満面の笑みになる、円堂の言葉にばばっと顔が赤くなるのを感じた。男の…しかも、俺なんかに、可愛いだなんて、どうかしている。

「お前、今、可愛くないのに…とか思っただろっ?」
「……あぁ」

思っていたことが読まれて、凄く驚いた。でも、普通に考えたら…そう思うだろう。俺が、ふぅ、と溜め息をつくと、円堂は思いっきり首を横に振った。

「鬼道は、かっこいいし、可愛いんだよ」
「何を言い出すんだ、お前は。だいたいなぁ、何で俺なんだ。俺よりもかっこいい奴や、可愛い奴はいくらでもいるだろう」

そこまで言い終わると、今度は円堂が溜め息をついた。…何だ、俺はその通りのことを言ったはずだが…。

「俺は、世界でたった一人の鬼道有人が好きだ。だから、好きな人には笑っててほしいし、可愛いとも言うし、だから…」

しっかりと目を見つめられながら宣言されて、また顔が赤くなる気がした。円堂は本気だ。俺だって、嫌いなわけじゃない。むしろ、好きだ。だから…。

「円堂…俺も円堂みたいな奴は二人と居ないと思っている」
「それって…」
「…好き、という意味だ」
「っ…鬼道っ!!」

ギューっと抱き付かれて、後ろに倒れそうになる。幸せだ。そう思ったのは…いや、最近はそんなことしか思っていない。宇宙でたった一人の円堂に出会ってからは…。


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何かいい感じの二人が書きたかったのです。
こんなん、希望…

すんません。



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