「恭馬は俺の王子様だよ」
正面からヒロトに、満面の笑みで言われた。でも、普通なら完璧なのかも知れないが、俺的にはそれはちょっと不服だ。
「王子様だったらなりません」
即刻反対した俺にヒロトはちょっと困った表情になる。
「何だったらいいの?」
「そうですね…」
ヒロトの質問に、俺は少し考え込む。お姫様の傍でお仕え出来て、王子のように身分が高すぎないのは…あぁ。
「騎士だったらいいですよ」
「騎士ねぇ…」
俺の答えが少し嫌そうではあるが、ヒロトは、いいんじゃない、と言った。貴方に認めていただければ、俺はこれから貴方だけの正規の騎士です。あぁ、騎士がお仕えするのは…
「あぁ、ヒロトは俺だけのお姫様確定ですから」
「拒否権は?」
「有るわけないです」
にっこりと微笑んで言うと、ヒロトも微笑み返してくれる。その笑顔を見て、俺はその場に跪いた。
「お姫様、何かありましたら、この騎士までなんなりとお申し付け下さい。すぐにとんで行きます」
ヒロトの手を取り、甲にキスを落とした。嗚呼、この騎士、貴方の為なら何処まででも、ついて行きます。
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最近、うちの騎士が仕事してくれなかったので無理矢理
やっぱり、騎士と姫って好きだな