恭ヒロ前提不動(→)ヒロト?

声ネタです
苦手な方はご注意を



「不動くんっ」

ねぇねぇねぇ、とものすごい勢いでヒロトがバシバシ叩いてきた。

「何だよ、うるせぇな」
「ねぇ、一つお願いがあるんだけど」
「あ?」
「えっと…後ろから抱き締めて、ヒロト…って、呼んでくれないかな?」

俺は自分の耳を疑った。何でそんなことを俺がしなくちゃならないんだ。

「ごっごめんね、突然。ちょっと…ホームシックで。不動くんが俺の大好きな人、恭馬の声にそっくり、だから…」

別に無理は言わないよ、と必死に手を振るヒロトに仕方なく、俺は立ち上がった。

「一回…だからな」
「うんっ、ありがとう」

嬉しそうに笑ったヒロトの背中に回って、ぎゅっと抱き締めてみる。何だか慣れない。

「ヒロ、ト…」

俺が名前を呼ぶと、腕の中の身体がビクリとすくんだ。一瞬ドキリとしたが、それを振り払うように、身体を離した。

「ありがとう、不動くん。落ち着いたよ」

真っ赤な顔で照れ臭そうに笑ってヒロトは言った。俺は何も言えずに、とりあえず頷いておいた。全く…

「何なんだよ」

わけがわからない。


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こっちがわけがわからない
かじぐみ好きだ

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