「ハッピーハロウィン、恭馬」
どーんと後ろから飛び付いてきたヒロトは、魔女の格好をしていて。黒いミニスカートからのびる真っ白い足が眩しい。
「似合いますね。可愛いですよ」
そう言ったら、ヒロトは頬を少し赤らめた。やっぱり可愛い、と俺はヒロトを抱き寄せた。
「恭馬…」 「あぁ、すみません。あまりに貴方が可愛いので」
ちゅ、と軽いリップ音を鳴らして鼻先にキスをする。そうしたら、ヒロトはもっと赤くなった。
「こんなに可愛い魔女には初めて会いましたよ」 「だったら、なに?…ひゃう!?」
挑発的に笑ったヒロトの太股を撫で上げれば、可愛い声が漏れる。
「Trick or You…」 「はい?」 「貴方か、悪戯か…どちらがいいですか?」
至近距離のヒロトに、ニタリと笑って質問すると、ヒロトは俺の首に腕を回してうつむいた。
「…、るよ……」 「え?何ですか」 「だから、俺を…あげる…って……」 「そう、ですか」
可愛らしい返答に満足して、ぎゅと抱き締める。髪を撫でると幸せそうにヒロトは微笑んだ。
「素敵なハロウィンですね」 「恭馬が居れば、何でも素敵になるよ」 「俺もですよ」
俺は可愛い魔女の唇に軽く口付けた。 Trick or You. 可愛い貴方には両方してしまうかもしれませんね。
「ハッピーハロウィン、ヒロト」
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