吉良兄さんは生きてる設定 そして二人は同居設定
平気ならすくろぉる
「おかえり、ヒロト」 「あぁ、ただいま、兄さん。帰ってたの?」
スーパーの袋を下げて自宅のあるマンションの一室に帰ると、同居している兄さんが玄関まで出迎えてくれた。今日は珍しく、俺よりも帰りが早い兄さんに、スーパーの袋を渡して靴を脱ぐ。
「夕飯は?」 「あるものと、今買ってきたもので何か作るよ」
簡潔に答えたら、兄さんは楽しそうに笑う。
「何だろーなぁ…ご飯でしょ?」 「そうだよ」
キッチンに向かいながら答える。兄さんは鼻唄など歌い出しそうな勢いで、リビングのソファーに座った。俺は兄さんから受け取っていた袋から、冷蔵庫に中身を移す。 同居人の兄さん…本当は義兄さんだけど、ジェネシス計画も終わり、路頭に迷っていた俺をここに呼んでくれた。家事がからっきし出来ない兄さんのために、俺が全部の家事を引き受けた。掃除、洗濯、料理…でも、二人分の生活費は兄さんが稼ぐ。…何だか、夫婦みたいだと今更ながらに思った。あぁ、もちろん学校にも通っている。学校の傍らで家事をしている。
「あ、ヒロト」 「何?」 「肉じゃがの材料ある?」 「うん。あるけど?」 「じゃあ、僕、肉じゃがが食べたい」
芸能ニュースを見ていたらしい兄さんが呟いた。今晩は兄さんの希望通り、肉じゃがにしよう。テレビからは芸能人の結婚報道と共に結婚行進曲が流れてきていた。
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肉じゃが食べたいのは私 こんな二人が好きだな
アンケより
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