―嗚呼、綺麗。
そう言って、天使は堕ちていった。
…そんな、夢を見た。その天使は美しい金の長い髪と赤い瞳をしていた。何で、あの天使が堕ちたのか、その後どうなったかは全く覚えていない。布団の中で身動ぎをすると、隣で寝ていた長い金髪の赤い瞳が細められる。

「おはよ、ヒロトくん」
「おはよう」

挨拶を返すと、ぬ、と手が頭に伸ばされた。可愛い可愛い、と呟いた照美くんは二三度俺を撫でる。

「ねぇ、照美くん」
「何?」

俺は今朝の夢の話をした。そうしたら、照美くんは、にこりと笑って言った。

「あぁ、それは僕がヒロトくんの手に堕ちてるってことじゃないの?僕がヒロトくんが綺麗って思っててさ」

違うかなと布団から目だけを出して尋ねる。何だか、すごく納得できた。

「嗚呼、綺麗」

呟いた照美くんは、また俺の頭を撫でた。
天使は俺の手に堕ちてきた。


******

眠いよ!
布団でぬくぬくしたい。

別に二人はやましいことをしていたわけじゃなく、話してたらいつの間にか次の日ってだけなんだからね!!←



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