「暑い、暑い、暑い、暑い、あぁぁぁぁ」 「あんまり言わないで下さいよ…余計に暑くなるでしょう」
ムッとしながら、言ったコーマの顔は、すぐ隣。いくらクーラーのついている部屋だから、といっても、二人でくっついてれば、暑く無いわけがない。でも、離れたくなかったりもする。
「ねぇ、エアコンの温度もっと下げようよ」 「うわぁ、地球温暖化に超貢献しますね。時代はエコですよ?」 「うるさいなぁ…いいの。暑いから温度を下げる。普通、普通」 「言ってることとやってることが、矛盾しているような気がするのは、気のせいですか?」
そうは言いながらも、コーマはエアコンのリモコンに手を伸ばした。パタパタと手で顔を扇ぐと、気休め程度の風がくる。 まぁ何だかんだで、この休日のコーマと二人でいられる時間がものすごく幸せだったりする。ギュウとくっつくと、コーマもギュウと返してくれた。
「アイス食べたい」 「それは自分で取りに行ってください。ついでに俺の分も持ってきてくれると、ありがたいです」 「えー。いいや、めんどくさい」
ズルズルとコーマに寄り掛かると、優しく髪を撫でてくれる。抱き締めてくれるコーマに身を任せながら、ポツリと呟いた。
「暑い…」
そんな幸せな夏の午後の昼下がり。
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