「コーマ?コーマ、コーマ」 「ルイ、」
何ですか?とコーマは、いつもの感情の読めない笑顔を貼り付けたまま振り返った。つれないな、なんて抱き着いてみた。
「何…ですか?」 「こうさせろ」 「仕方ないですねぇ…」
はぁっ、と溜め息をつきながらも、実はまんざらでもなさそうな、コーマに満足しながら、背中に回した手を少し下げた。その瞬間に、ごっと下から膝蹴りが飛んできた。
「ぐはっ…ちょ、コーマ…痛いだろ。げほっ」 「ルイが妙な気を起こすからです」
襲ってやろうなんて気は一気に失せた。強気な子も、嫌いじゃないが。…まぁ、俺はMという分類には入らないから、そう何度もやられたいものではない。
「妙な気なんて起こしてない」 「真顔で嘘をつかれても」 「嘘じゃない」 「じゃあ何で、素直に背中に手を回していればよかったのに、わざわざ下にずらす必要があったんですか」 「うっ…」
あまりの勢いと図星をつかれたことで、何も言い返せなくなる。さすが、何重にもトラップを仕掛けて相手のミスを誘うという、天才。さすがに俺でも勝てねぇな…。
「…まぁ、いいです」 「ふぇ?」
これから、一時間くらい小煩い説教が続くと思っていたから、何ともすっとんきょうな声が出てしまった。
「だから、たまには…悪くないです」
ムスッと口を可愛く尖らせた後、すぐにくしゃりと笑った。その滅多に見ることのできない、心からの笑顔が眩しすぎて、思わずコーマを抱き締めた。
「なっ…何ですか////」 「可愛い、コーマ」
ぎゅうっと抱き締めると、身を任せてくれる。また、コーマのあの笑顔が見たいな、なんて…。
君の笑顔が眩しくて お題提供『秋天』様 ******
需要ないCPシリーズ開始。 素敵お題なのにな。
な ぜ か け な い
泣きたいです。 コーマ可愛いよコーマ。
でも、コマグラは譲らないよ!
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