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夜明けのすぐ後、クラサメはチョコボの引く荷車の上で欠伸を噛み殺した。
ナツメを魔導院に送り届け、きっちり部屋に帰るのを見送ってからクラサメは部屋に戻ったのだが、それから一時間もしないうちにナギ・ミナツチが呼びに来たのだ。「調査行きますけどどーするんですかー」とふてぶてしい態度で。おかげでなんだかんだほとんど眠れていない。そもそも長引いた仕事がやっと終わって部屋に戻ったというのに、眠りにつく前にナツメが出ていく音に気づいて追いかけたから。
ちなみにいま、そのナギは荷車を引くチョコボの上である。先程から、「体調に問題ないんすか」「記憶喪失ってどんな感じすか、クリスタルの忘却と似てますか」等、時折話しかけてくる。
ファームから選りすぐりのチョコボ(といっても先の戦争でチョコボもかなり減ってしまった)、筋力自慢を連れてきたといっていたが、耐荷重は問題ないのだろうかとふと思った。今のところはクラサメの下で滑車は滞りなくガタンガタンと回っているが。

「そういえば目的地を聞いていないが」

「でしたっけ?マクタイのほうですよ」

「そこになにがあるんだ?」

「あんたが殺した女の実家」

あんまりな言い方にクラサメはつい振り返るが、ナギもまたほとんど同時にこっちを向いて肩を竦めて笑ったので、別段咎めるつもりでの言い草でなかったことを悟る。
それを証明するかのように、ナギは明るい口調で話し始めた。

「コルシの洞窟にナツメを呼びつけたのも、あんたの記憶を奪ったのも、エステルって女だったんです。あいつもまあ、いろいろあって。言っちゃなんだが、シルマニーっていうカルトの教祖だったんですよ。何代目かは知らないが。だから、宗教上の理由ってヤツで、ナツメやあんたにああいうことをしたわけだ」

「カルトというと、蒼龍人か?」

「です、です。やっぱ一回クリスタルが崩れてると増えますねえ。うちもこれから気をつけなきゃだなー。で、シルマニーは蒼龍から逃げてきたとこ、四課が保護して……って言い方は良くねぇな。利用して使い潰してたんです」

もっとひどい言い方をして、ナギはため息を吐いた。すでに少し聞いていた話ではあるがクラサメとしては、そうかそれは下種だなという感想しか出てこないし、それを率直に言うのも憚られたので黙っていた。なんとなく、この少年が四課という場所に忸怩たる想いを抱いていたことはわかっている。

「ともかく……悪いことを、しました。あいつにも。誰にとっても……何も良いことが起きてない。誰もこんなふうにしたいわけじゃ、なかったのに」

ナギは独り言のように言った。声からはさほど感情が窺えず、この少年の処世術なのだろうと思った。四課なんてところに属していれば、そうもなるか。
とはいえ、

「だがそれは、お前一人が背負う責ではないだろう」

クラサメはただ、本心からそう言った。
四課がどういう組織であれ、少なくとも全ては一朝一夕に起きたことではなかった。ナギ・ミナツチという少年がどの程度それに関わっていたかなど知らないが、少なくとも彼一人のせいではないことくらい、暗部と関わりのないクラサメにも想像がつく。けれどナギは、振り返りもせず、少し笑った。

「クラサメさんがそう言ってくれるのわかりますよ。たぶん、ナツメにもそう思ってたんですよね?」

「……それは今の私にはわからんが」

「でも、俺らだけは、そう言っちゃいけねーんですよ。俺らだけは」

この会話以降、ナギは黙りこくり、クラサメも何も話さなかった。
そうして、マクタイについた頃には、陽も天高く登りきっていた。


マクタイの門の外にチョコボの荷車を止め、ナギが歩くのをクラサメは追った。迷いない歩みは、目的地を知り尽くしているように見えた。
クラサメがよく来るのかと問う前に、全て察したような顔でナギは「来るのは二回目です」と言った。

「特に用事があるわけじゃなし。それにこんなとこ、来ずに済むならそのほうがいい」

「それはなぜだ?」

「ちと言いづらい。でも言っちゃえ、娼館を兼ねてんですよ」

ナギは笑いながら、振り返ることなくそう言い放った。その事もなげな言い方で一瞬、反応が遅れる。

「朱雀に?蒼龍や白虎でもあるまいし、たしか法に触れるだろう」

「んー、まあ少ないですけどね。ありますよ、各地に。他国出身のヤツがいることが多いかな。ここも蒼龍のヤツしかいねえし」

森に入る寸前のところに、目的の家はあった。大きさはおそらく、マクタイにあるほとんどの家に劣る。三人家族が住むのもやっとといった程度の平屋であった。
そしてなにより、とても古く、壁は煉瓦だが一面びっしりと蔦が這い、どことなく薄暗さを感じる家だった。

ナギが先行し、家に近づいて、玄関ドアまであと数歩といったところで足を止めた。どうかしたのかと問おうとして、しかしクラサメもすぐに気がついた。

「死体だな」

「ええ。腐敗臭がします。……二、三人か」

臭いだけで人数まで特定したナギの技能には触れず、折れては軽い音を立てる小枝の散らばる小道を進み、玄関のドアにナギが手をかけた。いつの間にかナギの手にはナイフが握られ、クラサメもまた自身で意識をやるまえに剣の柄に手をやっていた。
単純に考えれば、戦争やルルサス、人間の死ぬ理由などありすぎるくらいにあった。それでもモンスターが隠れている可能性も否定はできない。

ナギが押し開けたドアは、鍵がかかっておらず、壊れた蝶番にぶらさがっているだけのようだった。ひどい家だと、クラサメは改めて思う。娼館と呼ぶからもっと毒々しいところかと思ったが、普通の家だ。と思ったが、一番広いリビングから繋がるドア三つとも寝室につながっており、寝室には古びたダブルベッドがあった。ナギ曰く「娼館だから」とのことらしい。
二人で家を捜索して、結局、死体を三つ見つけた。子供の死体が二つと、成人の死体が一つ。いずれも女で、腐敗の進み具合から見て死後数日といったところだった。

「荒れ果てているな……」

「でしょ?こいつらの生活、こんなだったんです」

ナギは力なく笑って、四課ってところは本当ひっでえですからね、と言った。それから、

「しかし死体の感じ、おかしいな……」

そう訝しむ様子を見せた。

「そうだな。三人まとめて死ぬというのはおかしい。戦争もルルサスも全く関係ない時期だ」

「モンスターもいませんしね。それから、ざっと見た限りですが、死因が全くわからないんです」

一番広いリビングの、テーブルの下に転がっていた子供の死体は目を見開き天井を呆然と見つめていた。何が起きたかわからないという顔だ。

「……ちょっと待て。娼館なら子供がいるのはおかしいんじゃ」

「こいつら蒼龍人ですからね」

「……は?」

「四課と蒼龍、ダブルの深い闇を覗いては駄目ですよー。ぶっちゃけね、このショートトリップがバレたら殺されちゃいますからね俺。頼むから蒼龍の娼館に連れていかれたとか言わないでくださいよ。知る限り最も残酷な方法で殺られてしまうから俺が」

「一体誰にだ」

「ああ、そうだった」

ナギはへらりと笑った。会話が全く成立していないのに、ナギの中ではきちんと成り立っているみたいだ。

「蒼龍の娼館の事情なんか知ってもなんにもなりゃしませんから、気にするだけ無駄ですよ。ただ、命や性に関わる倫理っていうのは、笑えるくらい、時々曖昧なんです。場所によってあまりにも変わってしまう。これは、四課が扱う以上に、互いをぞんざいに扱った稀有な一族の終焉です。それだけ」

「……だから四課には関わらない方がいいと、誰しもが思うんだ。その倫理観が崩れると、何もかもがひっくり返る。常識も社会も全てが」

「そう、その通り。そのご理解を大切にしてください」

「だが、必要なら通さねばならん。どんなに罷らん理屈であっても」

「……」

ナギは子供の死体の傍らに膝をつき、唐突に服をぺらりと捲った。何をしているんだと呆れたが、「やっぱり見当たんねぇな」とつぶやいたので、死因を調べようとしているのは間違いなさそうだった。

「ちゃんと調べたら爪の裏に毒針の跡、とかいう可能性もゼロじゃないですがね、三人も殺すのにそんな方法取るわけねえしな。服毒の気配はないし餓死ってほど痩せてもいねぇ……そもそも死んだのも最近……。こいつは臭いですね。ナツメが呼び出されたのと死んだタイミングもほぼ一致してるみたいだし、なんかあるかもな……」

「何か、というのは?ナツメが襲われたことと関係があるということか?」

「クラサメさん見てませんか?ナツメを呼び出したヤツ、シルマニーって言うんですけどね、蜘蛛の巣やら酸の砲弾やら、奇妙な術を使ってたみたいなんですよね。クリスタル亡き今、魔法みたいなテクノロジーを使うにはそれだけのエネルギーが必要なわけですから、」

ナギはそこで、暫時沈黙した。目が忙しなく動いているから、何事か真剣に考えていることはわかる。そして幾度か「いや、」「でもな」等の呟きの後で、

「あくまで可能性ですが、こいつらはエステル・シルマニーが殺した可能性があります。ナツメに使った呪術のためとか、あるいはナツメの、……」

ナギはそこで、言葉が見つからない時のように一瞬言いよどんだ。それにクラサメが怪訝な顔をすると、慌てた様子で「いやなんでもないです!」と取り繕った。一体何だというのだろう。

「まあ、ともかく、他に何かするつもりだったかも。何にしても、そのために残った家族の命を身体からすっかり抜き取ったのかもしれませんね。蜘蛛が、巣に貼り付いた獲物を溶かして食う時みたいに」

ナギの話は所詮仮定だが、筋が通るのは確かだ。そして、もう一つ確実なことがある。

「どちらにせよ、この調査はそのシルマニーとやらが使った術について調べることが目的だろう。これで全員なら、もう手立ては……」

「そうですね……全員なのは間違いないと思います、シルマニーは今四人しかいないって言ってたのを聞いたことがあります。エステル入れりゃ死体が四つだ。腐敗臭がした時点で、全員死んでる可能性は考えてましたが、たしかにこりゃまずいですね」

ナギはため息混じりに立ち上がり、部屋を見回した。何か方法はないか探している様子だった。

「でも、口伝とは限らないですからね」

「だがこの狭い家のどこに隠す?平屋だし、隠せる場所も……あるとすれば、地下か」

「地下!そうだ、その可能性高いです!シルマニー教徒は過去弾圧から逃れるのに地下を使ってた歴史があるそうで」

二人でカーペットを引っ剥がして探せば、寝室の一つに地下へ続く落とし戸を発見した。ギシギシ言うその戸を開いて覗き込むと、中は当然真っ暗だった。クラサメとナギは一旦外に戻り、玄関横の古びたカンテラに火を灯して地下へと向かった。
冷たい湿気が空気を満たしている。なんとなく血の臭いを感じている。

「おい……なんだこの奇妙な像は。蜘蛛か」

「っぽいですね……あんま見ないほうがいいですよ、呪われそうだし」

木を掘り出した像がごろごろ落ちている。地震でも起きた後みたいだ。
カンテラで照らしながら周囲を探る。奥には祭壇があった。その祭壇には青く塗られた髑髏が飾られている。

「なんなんだこれは……」

「おっ?カルトの本拠地に乗り込んだのは初めてですか?」

「この世にいったい何人くらいカルトの本拠地に乗り込んだ経験があると思うんだ……」

「四課の半分だから、全人口の四分の一くらい?」

「四課が一般的な人々の半分もの常識を備えている組織だと本気で信じているのか?」

「あーやだやだ、このカップル俺のキルサイト見切るのやたらうまいんだよな」

カップルと一括りにされているもうひとりがナツメであることくらいわかっていたが、異議を唱えるのも賛同するのも間違っているとわかっていたのでクラサメは何も言えずじまいで。
それで、二人で黙って捜索をし、髑髏の裏側に立てかけられていた一冊の本を見つけた。
雑に鞣された硬い革の表紙、分厚くて凸凹に歪んだ羊皮紙のページ。一体どの程度のページ数があるのか、せいぜい二十もないように見える。

「これ、蒼龍の古い言語ですけど、なんか貴重そうですよね」

「ああ……持って帰ってみるか」

「3組のクオンあたりに聞いてみれば解読できっかも……やってみましょうか」

そう言って本を祭壇から持ち上げた、その時だ。光が足元を横切るのを見た。
カンテラでは照らせない暗い床に溝が走っていることに今更気づいた。その溝に蛍光色の液体を流し込んでいるみたいに、青い光が足元に模様を描く。
見慣れた円と、中に書き込まれた知らない術式。

「魔法陣……ッ!!」

「なぜ魔法が、」

理解より早く作動した魔法が石でできた床を割り、そこから木の根に似た固い何かが這い出してナギの足に突き刺さった。「クソがッ……!」咄嗟の反応が遅れたナギが低く唸る。
クラサメは間髪入れず剣を抜き、ナギの足に刺さる根を足の手前で叩き切った。

「早く逃げるぞ!!」

「俺に構うな、先に逃げろ!」

「仮にも受け持ち候補生を置いていけるか阿呆め!!早くしろ!!」

ナギの二の腕を掴み、クラサメは慌てて魔法陣の上から退避した。ナギを引きずって飛び出す背後で炸裂音が鳴る。爆発している。クラサメは、喉の奥が干上がるのを感じる暇もなく走った。踏み抜いた階段も崩れた先に吸い込まれて落ちていくような気がした。
爆発のせいなのか、ナギと共に地下から這い出した時には家の柱が支柱から抜け落ちるところだった。まさにそれを見て、まだ逃げ切れていないことを悟る。

崩れゆく柱と壁、倒れた家具の隙間に一瞬、外が見えた。その瞬間だ。ナギの腕を強く掴んで、クラサメはためらいなく走り抜ける。
本当に全ては刹那の隙間に起きたことのようだった。気がついたときにはクラサメはナギと共に崩れ落ちた家の前に座り込んでいた。陥没した地下に、全てが沈んでいた。
ナギはナギで、刺された足より左肩を掴んでじたばたともんどり打っている。

「いっ……ってぇぇぇぇ……」

「どうした?」

「あんたが!!とんでもない力で引っ張るから!!肩が脱臼したんですよ!!」

「武官には敬語を使え」

「今する話!?……ってええ……後でナツメんとこ行かねぇと……」

深く息を吐き、地面を支えに自分で肩を無理に嵌めながらナギが唸って言う。

「あいつは治療が得意なのか」

「ですね、今は特に専門にしてますが、これも今する話じゃないですよねそんなことより本ちゃんと持ってます!?地下で見つけたやつ!!」

ナギがぎゃあぎゃあと喚く。クラサメはああ、と頷き傍らに投げ出されていた本を拾い上げる。光の下で見れば、地下よりずっと年季を感じさせる本だった。

「よかった……これが無事で、とりあえずは……」

「ともかく止血をするべきだ。足を出せ」

「いや自分でできますから大丈夫です……あー、でも帰り、チョコボの操縦だけ任していいですか……」

それに応と答え、クラサメとナギは傷の応急手当をしてから魔導院に戻った。魔導院に着く頃には陽も沈み始めていた。ホールで配給品の配送手続きをしていたサイスとエイトに「うっわこの人たち仮にも責任者の立場で言伝もなく外出して遊んで帰ってきやがったぜ」といった類の嫌味を言われ、向かった先の医務室で診察をしていたナツメには悲鳴を上げられた。

「ナギあんた何やってんの!!クラサメ連れてどこに行ってたのよ!?」

「あー懐かしいこの感じ、足から血ぃダラダラの俺完全無視だよこいつ」

「そんなもんほっときゃ治る!」

「いや治るわけないだろう、何言ってるんだお前……」

完全に蚊帳の外だったため黙っていたクラサメがとうとう呆然と声を漏らすと、ナツメは目を皿のようにしてクラサメを見た。

「あなたもあなたよ何をしているの、連絡もせずどっか行っちゃうからカヅサが騒いで大変だったんだからね、だいいちナギと二人で一体どこに、」

ナツメは怒鳴りかけた瞬間突然言葉を切り、はっとした顔でナギに向き直った。

「まさか後家の……?」

「違いマース」

「ふざっけんなこのやろう、クラサメをあんな場末の娼館に連れていったわけ!?」

「なんだようるっせえな、じゃあ高級娼館だったら良かったってかこのバカ」

「そんなわけないでしょマジで殺すわよ!?」

「だいたい娼館っつったって十歳くらいの子供も含めて全員死んでやがったから何もトラブルなんかねぇよ」

「足に穴開けて帰ってきて何もなかったなんてよく言えるよね?マジでバカなの?」

両手をぶらぶら振って言うナギに、ナツメは呆れ返ってそう言った。その表情は暗く、顔色が悪いようにも見える。

「ほんと……何考えてんのよ、私を連れてくならともかく、クラサメを連れてくなんて……どうしてこんなことしたの」

「そりゃ、クラサメさんが望んだからだ。当事者はお前一人じゃないからな。あとお前を連れてくのは無理だ、どう考えても」

「道理を通したって言うわけ」

「そうだ」

ナギが飄々と笑って頷いた。ナツメは目をぎゅっと痛がるみたいに細め、深くため息を吐いた。

クラサメは小声で話す二人を見て、なんとなく、おそらくずっと感じていた気分の悪さの正体を知った。
この二人は時々、親密すぎるのだ。記憶の無い今はそのことが直截怒りにはならないとしても、少なくとも釈然としない気持ちがあるのは当然だった。

その後、圧倒的に重傷だったナギの手当から行ったナツメだったが、昨夜のことなど感じさせない気丈な様子でナギの足にアルコールをぶっかけていた。ナギの悲鳴が何度も上がる。
待合の椅子で待つよう言われたクラサメは手に入れたばかりの古い本の上に手を起きながら、その白い横顔をじっと見つめていた。

あの声で、あの瞳で、あの顔で、クラサメはさよならを言われたくないのだろうなと、記憶を失くす前の自分に向けてまるで他人事のように思った。
――「あなたじゃない」。そう言われたくなかった。あの言葉が妙にショックで、耳に残っている。

あの過去でなかったなら、あなたは私を好きになってくれたと思う?
ナツメはそう聞いたけれど、じゃあ、その過去がない己に価値を見出さないお前だって、

「人のこと言えんだろうが……」

やたらと手際の良い手当を遠目に眺めながら、クラサメはひとり薄く笑って呟いた。
ちなみにこの後、クラサメと一日連絡が取れず心配でちょっとおかしくなってしまったカヅサが医務室に飛び込んできて大騒ぎすることを、クラサメはまだ知らない。




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