※少しグロ
私はDIOの前に仰向けに倒れていた。目の前からDIOが消えたかと思うと私の身体は後ろに吹き飛び思いきり背中をうつ。息がつまり一瞬呼吸がつまる。
「やはり人間は弱いな。……ところで貴様の能力は何だ?」
DIOは私に問うが呼吸もままならず答えることができない。
「それが答えか。貴様が望むならば仲間に加えてもよかったのだが……死ね」
DIOが私の腹に手を突っ込む。鈍い痛みが走り私の腹に穴が開き血がDIOの服や手に飛び散る。痛い、でも私はこれじゃあ死ねない。これが私のスタンド能力なのだから。傷つけられた部位が徐々に元に戻っていく。血が止まり、傷ついた内臓が再生する。
「これが貴様の能力か。便利なものだ」
「っぐ、」
DIOが面白がって傷口をぐりぐりと触る。身体を再生できるからといって痛みが和らぐわけではない。それが私のスタンドの弱点だ。
塞がりつつある私の腹の傷に再び手をさしこむ。腹の中をぐるりと引っ掻きまわされ、ぐちゃぐちゃと湿った音が鳴る。
「っ、はぁっ……」
気持ち悪い。こんな趣味の悪いことをしている暇があるならさっさと殺せばいいのに。再生力が追いつかなければ私は死ぬ。私が自らの命を絶たないのは死にたくないからだ。
DIOは飽きたのか腹から手を抜き取り、手にこびりついた血を舐めとる。
「美味いな、腹を満たしたところで承太郎を殺しに行くとするか」
そこで私の意識は途切れた。