嫉妬(ポルナレフ)

俺は昼間のことを思い返していた。名前と花京院が並んで楽しそうに会話している。2人の姿はまるで恋人だ。同い年、日本人同士で会話も弾むだろう。だが、名前は俺の恋人だ。あの姿を見た俺は少し不安な気持ちになった。俺と話しているときの名前はあんなに楽しそうにしているだろうか、笑っているだろうか、と。普段はあまり意識していなかったことだが急に気になった。

「どうしたのポルナレフ、ボーッとして」
「……」

名前が俺の顔を心配そうに覗き込む。俺は名前の腕を掴み、引き寄せる。名前は予想していなかったのか抵抗もできずに俺の腕の中におさまる。名前は始めは少し抵抗したが俺が腕に力をこめると身体の力を抜き、俺の首に腕を巻き付けた。そうしたかと思うと、俺の頭を優しく撫でた。

「どうした?」
「ん〜なんとなく」

普段と異なる俺の様子を察したらしい。名前に抱き締められたおかげで、昼間のもやもやした気持ちが消えていった。

bkm