「名前、なぜ豆を買ってきたのだ?」
「今日は節分だからです。災厄を払うために鬼に向かって豆を投げるんですよ」
「鬼?」
「こういうお面を誰かがつけて鬼の役の人に向かって豆を投げるんです」
豆を買うと付いてくる鬼のお面を見せた。
「それなら私も持っているぞ」
DIOさんはどこからともなく灰色っぽいお面を持ち出してきた。節分の鬼の面とは違ってなんだか不気味だ。
「ディアボロ、これを付けて鬼になれ」
「おい、やめ」
ほぼ強制的にお面を付けられたかとおもうと、お面から針みたいなものが飛び出してディアボロさんの頭に食い込む。
「えっ?!」
「名前、豆まきはまだか」
「カーズさん!DIOさんが変な仮面をディアボロさんに……」
「懐かしいな、あれは私が作ったものだ」
「懐かしがってないでディアボロさんを助けてください!あれはただのお面じゃないですよね?!」
「あれは石仮面といって付けた者を吸血鬼にするのだ」
「……元に戻す方法は?」
「ない」
石仮面なるものがようやく外れたディアボロさんがこっちに向かって歩いてきた。
「名前、血をよこせ」
「無理です」