「ごめんなさい、テレンス。ちょっと買い物に行きたかっただけで」
「言い訳は聞きたくないです。これで何度目ですか？」

テレンスの束縛に耐えきれなくなった私は、テレンスの目を盗んで逃げようとした。しかし、テレンスは私の考えていることがお見通しのようで捕まってしまった。

「これで2度目ですよね。貴女の国の諺にはこんなのがありますよね。"仏の顔も3度まで"と。私は仏ほどの広い心は持ち合わせていないのです。1度話したら理解して頂けると思ったのですが……残念です」
「ごめんなさい。もう絶対に逃げないから私を許して……」
「もう貴女のお願いは聞いてあげられません。だから、貴女を人形にしてずっと傍に置きます」

瞬きをした一瞬のうちに私は人形の姿でテレンスの腕におさまっていた。