ポッ◯ーの日(DIO・カーズ・吉良)

〈ポッキーの日〉

*DIO

「名前、ポッキーゲームをするぞ」
「しません」
「ザ・ワールド」

スタンドで時を止めている隙に名前にポッキーをくわえさせる。

「ん、」
「折ったらまたやるぞ」

口にポッキーが入ってなければすぐに文句が飛んできそうな表情だ。

「そうか、そんなにポッキーゲームがしたいか」
「はへは!」

誰が、と言ったのだろうが無視して反対方向から食べ始める。名前は端をくわえたままだ。端から食べていくと名前の頬がだんだん紅く染まっていく。もうすこしで唇が触れそうになると名前は目を瞑った。目を瞑らないことも条件にしておけばよかったと今になって思う。

「ん、」

唇に触れると瞼が少し震える。このまま名前を押し倒してしまいたい衝動にかられた。

「も、もういいですよね、ご飯支度があるので失礼します」

いつもの強気な態度はどこへやら、足早に台所の方へ逃げていった。



*カーズ

「名前、今日はポッキーの日らしいな」
「……どこで知ったんですか」
「テレビで見た、やるぞ」
「え?」

カーズさんがポッキーを持って近付いてくる。

「私以外の人とやってください」
「名前がいい」
「なんで近付いてくるんですか?!」
「近付かなければできないのだ」

壁に追い詰められてカーズさんはポッキーをくわえ、私につきだす。というより口に捩じ込まれたの方が正しいかもしれない。近くて気恥ずかしい。

「ん、」

ポッキーをわざと折り、自分側のポッキーを食べる。カーズさんは残ったポッキーを再び私の口に入れる。今度は頬を固定されて動かせない。じわじわと反対側のポッキーを食べていくカーズさん。目を瞑るとさらりと髪の毛が頬に当たった感触がすると唇が触れる前にぱきりとポッキーが折れた。目を開けるとにやり、とカーズさんが笑う。

「期待したか」
「なっ!」
「期待に答えてもう1回……」
「しません」



*吉良

「名前、今日はポッキーの日だね」
「そうですね」
「やってみないか」
「手で食べさせるだけならいいですよ」
「そうか、じゃあお願いするよ」

吉良さんの前にポッキーの差し出す。

「ああ、口に運ぶだけじゃなくて口の中に押しこんでほしい。あと手に付いた欠片を舐めとらせてくれないか」
「……やっぱりやめましょう」
「だめだ」
「?!」


bkm