夕方になり、暗くなってきた。そろそろ電気をつけよう。壁のスイッチを押すが電気がつかない。蛍光灯を代えたりブレーカーを一旦落としたりしたが、電気はつかなかった。
「電気屋に電話してみようか」
吉良さんが電話をすると、明日来てくれるということだ。今日は懐中電灯で過ごすことになりそうだ。
吉良さんは懐中電灯を取り出してきた。
「これじゃあ料理はできないな」
「そうですね……弁当の方がいいと思います。この暗さでガスを使うのは危ないですし」
「これからコンビニに行ってくるよ」
「私も行きましょうか?」
「名前は家に居てくれ」
そう言うと吉良さんは出掛けていった。
「これではテレビを見れないではないか」
DIOさんがつまらなそうに言う。今日は7時からアニメを見る予定だったのだ、なんて言っている。呑気だな。
「名前、暇だ」
「私に言わないでください」
「構え」
DIOさんが近付いてくる。嫌な予感しかしない。私は部屋の隅にいたディアボロさんに助けを求めようとした。
「ディアボロさん、助けてください!」
「俺に近寄るなああーッ」
ディアボロさんがDIOさんの餌食になった。
***
「ただいま」
「お帰りなさい」
「……ディアボロは?」
「DIOさんに……」
「そうか」
吉良さんが弁当を買って帰ってきた。ディアボロさんの分の弁当はカーズさんの胃袋におさまった。