夢(承太郎)

承太郎が死んだ。私の目の前で男に殺された。その周りにはジョセフさん、アヴドゥルさん、花京院、ポルナレフ、イギーも倒れている。男がだんだん私に近付いて来る。私の前に来ると男はニヤリと口の端を上げて、私の首に顔を近付け噛みついた。ブツリと音がし、そこからジュルジュルと血を啜っている。

「おい、名前」

承太郎に揺さぶられて起こされた。夢を見ていたらしい。目の前にいる承太郎をみて安堵した。だんだんDIOに近付いて来て気持ちが昂っているのだろう。

「ごめん。疲れてるのに起こしてしまって」
「……」

すると承太郎が私のベットに入ってきて、強く身体を抱きしめられる。

「承太郎?」
「俺はここにいる」
「……うん。ありがとう」

承太郎の匂いが、体温が、不安だった心を優しく包み込んでくれる。あんな悪夢を見ていたのに私はすぐに眠りについた。



bkm