私がお風呂に入ろうと脱衣所で服を脱いでいた時だった。
「名前、風呂に入るのか?」
何の前触れもなくDIOさんが入ってきた。私はキャミソールにショートパンツという服装でDIOさんと対面することになった。
「いきなりあけないでくださいよ!」
「私も風呂に入る」
「えーじゃあ私後で入ります」
「何を言っている。私と一緒に入るのだ」
何を言い出すんだ。
「いいえ!お先にどうぞ!」
「一緒に入れば節約になる」
普段吉良さんのお金を遠慮なく使っているじゃあないか、という言葉を飲み込む。
「何を騒いでいる」
「カーズさん!」
「カーズか、これから私は名前と風呂に入るのだ」
「私が名前と入る」
「え?」
「行くぞ」
カーズさんが私の手を引いて風呂場の戸を開ける。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「どうしたんだ……狭いな」
吉良さんも脱衣所に入ってきた。本当に狭い。そもそも脱衣所に四人も人が集まっていることがおかしい。それにこんな体格のいい人が三人もいるのだ。
「これから名前は私と風呂に入るのだ」
「何を言うのだカーズ!私とだ、なあ名前?」
「……名前の手は私が洗う」
吉良さんまで……。三人は私を無視して話しはじめた。いつになったらお風呂に入れるんだろう。私は洗濯かごに入っていた服を取り出して脱衣所を出ていった。