「あっ、ごめんなさい!」
脱衣所に洗濯機をまわしに行くと、カーズさんが風呂に入るところだった。
「ン、名前か。覗きに来たのか?」
そう言ってカーズさんはニヤリと笑う。
「違います」
「遠慮しなくてもいい」
カーズさんが私の腰に手をまわして引き寄せる。
「遠慮じゃないです!というか覗いたとしても布の面積大して変わらないじゃあないですか!」
カーズさんにくっつかないように、身体を手で押し返しながら答える。しかし、カーズさんの力には敵わず、だんだんと距離が近くなる。
「カーズさんお風呂に入るんですよね!私に構わず早く入ってください!」
「そうか名前も一緒に入りたいか」
私の言葉なんて聞いていない。カーズさんは私の服を脱がそうと手をかける。
「わかりました!髪だけ洗ってあげますから大人しく入ってください!」
「……仕方ない、それで妥協してやろう」
カーズさんは浴室に入っていった。私もズボンを捲り、浴室に入る。
「じゃあ、シャワーかけますね」
「ああ」
さっきに比べ、大人しくなったものだ。それにしても髪の毛長いな。シャンプーを手に取って髪の毛を洗う。
「痒いところがあったら言ってくださいね」
「ああ」
そろそろいいだろう。シャワーで流していく。
「名前、身体も洗え」
「調子に乗るな」
そう言ってシャンプーのついた手でカーズさんの目を覆った。
「目がああああああ!!」