「なんで部屋から出してくれないの?」
「お前を守るためだ」
私はむしろ承太郎から守ってほしい。部屋に監禁されて数時間が経った。閉じ込められてからずっと私と承太郎の攻防が続いている。なんとか部屋から脱出しようと考えているが、ドアの前には195cmの承太郎が立ちはだかっている。こうなったら、最終手段だ。
私は承太郎に向かって走る。
「そうか、ようやく俺の気持ちが通じたのか」
承太郎が手を広げたところですかさずしゃがみこみ、足と足の間をすり抜ける。あとはドアを開けるだけだ。
そう思ったとき、目の前に人の形のなにかが見えた。承太郎はかわしたのに。上を見上げるとスタープラチナも私を見ている。
「残念だったな」
後ろからガバリと覆い被さられ、私は二人に挟まれた。もう逃げ場はない。